フレンチブランドのフラッグシップ「DS 9」上陸。プラグインハイブリッドは718万円から

■225psのガソリンターボと250psのプラグインハイブリッド

●EV走行距離は61km。バッテリーは15.6kWh

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プラグインハイブリッドにはスポーツ/ハイブリッド/コンフォート/エレクトリックと4つの走行モードが用意される

ステランティスジャパンが、フレンチプレミアムブランド「DS」のフラッグシップモデルとなる「DS 9」の導入を発表しました。

本国では2021年4月に発表されていたラグジュアリーセダンの日本上陸というわけです。

パワートレインは1.6L 4気筒ガソリンターボと、同じく1.6L 4気筒ガソリンターボとモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド「E-TENSE」の2種類。いずれも8速ATを介して前輪を駆動する仕様となっています。

ガソリンターボ仕様の最高出力は225ps、プラグインハイブリッドのシステム最高出力は250ps。同様に最大トルクはガソリンターボが300Nm、プラグインハイブリッドが360Nmと、どちらのパワートレインを選んでもパフォーマンスは同等というのも、DSブランドらしいところでしょう。

欧州スペックでは、プラグインハイブリッドのEV走行距離は61km、ハイブリッド燃費は14.0km/Lとなっています。日常的にはゼロエミッションで走らせることができ、遠出をするときには車格を考えれば十分な環境性能を満たしているといえそうです。

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プラグインハイブリッドが満充電に要する時間は3kW/200Vで約5時間。6kW/200Vで約2.5時間となる

プラグインハイブリッドのバッテリーは、重量配分を考慮してリヤシート下に配置されています。総電力量は15.6kWhと比較的余裕のある設定といえます。

プラグインによる満充電にかかる時間は、標準装備される15A/200Vのケーブルを使用した3kW普通充電で約5時間ということですから、日本での使用においては、一晩もあれば余裕で充電できるスペックで、日常使いにおいて不満は感じないスペックといえます。

プラグインハイブリッドには4つのドライブモードが備わります。

デフォルトである「エレクトリック」は可能な限りバッテリー電力で走ろうとするモードで、電気駆動だけでも最高速135km/hに達するといいますから本当に日本の速度域であればゼロエミッションで走れる領域は広い仕様となっています。電子制御サスペンションの設定はミディアムとなります。

●路面を先読みするアクティブサスペンション

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Dシェイプのステアリングを採用。インパネ中央のディスプレイサイズは8インチ

エンジン主体で走行する「スポーツ」モードを選ぶと、パワートレインのセッティングだけでなく、ステアリングやサスペンションも引き締められるということです。

「ハイブリッド」モードはエネルギー効率を追求した走行モードで、サスペンションの標準的な設定となるのは、「エレクトリック」モードと同様。

そして注目が「コンフォート」モード。こちらで注目はアクティブスキャン機能を作動させたサスペンションモードになることで、フレンチフラッグシップに期待する極上の乗り心地を作り込んでいるということです。

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フラッグシップモデルらしくADAS(先進運転支援システム)も充実している

アクティブスキャンサスペンションの仕組みは、名称からも想像できるようにフィードフォワード制御となっているのが特徴です。

具体的には、フロントに装着されたマルチファンクションカメラが、車両前方5~20mの範囲の路面状況を常時ハイスピードスキャンすることで、路面の凹凸などを検知。車両の挙動を予測することで、減衰力を四輪独立して最適化するというシステムになっています。

また夜間の視認性を向上させる「DSアクティブLEDビジョン」と名付けられたヘッドライトシステムも搭載しています。

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上級グレードに採用されるウォッチストラップシートはDSブランドのアイコン的装備だ

フラッグシップらしくADAS(先進運転支援システム)も抜かりありません。

「DSコネクテッドパイロット」は、いわゆる渋滞対応ACC(アダプティブクルーズコントロール)と車線維持機能を統合したもので、車線内で中央なのか左右どちらか寄りなのかを任意で決められるのは特徴的な機能といえます。

ACCは自動停止から3秒以内であれば自動再発進するというのも利便性に優れた仕様といえるでしょう。

そのほか、赤外線カメラによって夜間の視界をアシストする「DSナイトビジョン」、二輪や自転車も検知するAEBS(衝突被害軽減ブレーキ)も備えています。

●グレード構成と価格、主要スペック

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日本での価格帯は630万円~787万9000円 © Laurent Nivalle

グレード構成は、RIVOLIとOPERAの2種類で、冒頭で記したそれぞれのパワートレインに設定されます。

OPERAにはナイトビジョン、ガラスルーフ、ウォッチストラップナッパレザーシートなどが装備されるのが差別化ポイントです。

●メーカー希望小売価格
DS 9 RIVOLI:630万円
DS 9 RIVOLI E-TENSE:718万円(受注生産)
DS 9 OPERA:699万9000円
DS 9 OPERA E-TENSE:787万9000円

●DS 9 OPERA E-TENSE主要スペック
全長:4940mm
全幅:1855mm
全高:1460mm
ホイールベース:2895mm
車両重量:1930kg
乗車定員:5名
エンジン形式:1.6L直列4気筒ガソリンターボ
最高出力:147kW(200PS)/6000rpm
最大トルク:300Nm/3000rpm
駆動モーター出力:81kW(110PS)
駆動モータートルク:320Nm
システム最高出力:250PS
システム最大トルク:360Nm
変速装置:8速AT

山本 晋也

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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