■「KPC」の採用で安定感のあるコーナリングを実現
2021年12月に商品改良を受け、2022年1月中旬から発売されているマツダ・ロードスター。特別仕様車「990S」などの投入もあってか30代未満の若い層からの購入も増えているそうです。
ロードスターは、グレードにより内外装の仕上げや走りの味わいに違いがあります。
特別仕様車「990S」の人気ぶりはもちろん、上質な仕様を求めるニーズも根強くあります。
ソフトトップのグレード構成比は、マツダが「最もロードスターらしい」という視点から、特別なグレードと位置づける「S」が4%、「S Special Package」が43%、「S Leather Package」が34%、特別仕様車を含む「RS」が10%、「NR-A」が9%となっていたそうです。
今回の商品改良により特別仕様車の「990S」が好調で、2021年9月〜12月の平均では26%を占めている状況で、11月以降は一番人気になっています。990Sは、ロードスターからの乗り替えや増車といったニーズも満たしているそう。
一方、オープンスポーツでも快適性や質感を重視したい人にぴったりなのが「S Leather Package」です。サイドエアバッグやクルーズコントロール、アダプティブLEDヘッドライト、フルオートエアコンなどを標準装備。
「Apple CarPlay」「Android Auto」への対応、6スピーカーもBOSE製サウンドシステムも標準化されています。もちろん、上質でしっとり感のあるレザーシートも見逃せません。
特別仕様車の「Navy Top」を選択すればエレガントな雰囲気を味わえますし、「S Leather Package」には、ナッパレザーシートの「White Selection」も控えています。
MTには、LSDやリヤスタビライザーも備わり、快適性を担保しながら安定感のある走り、コーナーでも無駄なくパワーを伝えることができます。商品改良後のロードスターには「KINEMATIC POSTURE CONTROL(KPC)」が採用されていて、コーナーでの接地感が高まり、ボディを路面にピタッと押さえるような挙動による高い安心感も得られます。
今回のプレス向け試乗会では、このソフトトップの「S Leather Package」、RFのRCでKPCの「あり」「なし(商品改良前)」を乗り比べることができました。
劇的に変わるわけではないものの、高速コーナーでのリヤの安定感が高く、安心感に直結します。KPCのウリである浮き上がりの抑制は、明確には分かりませんでしたが、毎日乗っているオーナーであればお馴染みの山岳路やコーナーで実感できるかもしれません。
●車両本体価格
ロードスター(ソフトトップ)「S Leather Package」:319万1100円
(文/塚田勝弘 写真/小林和久)