トヨタの元チーフエンジニアが明かす、世界に放ってきた『自動車の企画と開発』の書籍がグランプリ出版から発売

■自動車業界の最先端で発揮された企画・開発とは

トヨタ自動車の現場にあり、いくつもの自動車商品の企画を実践してきた著者が、それら自動車が生み出されてゆくプロセスの徹頭徹尾をつまびらかに顕している本書『自動車の企画と開発』が、2022年3月10日(木)よりグランプリ出版から発売されます。

『自動車の企画と開発』
『自動車の企画と開発』

自動車は、日本ではどこにでも走っています。構成する部品は3万点にものぼると言われ、それらを集め組み上げなければ存在していない1台1台が、身近なものとしてあります。

身近すぎて、ともすれば気付くこともないのですが、そこには何人もの人たち、サプライチェーンという広がりからすれば何千万人かもわからないほどの人たちが関わっているかもしれません。

その自動車をつくりあげる振り出しには、練りに練られた事業計画が背後にあり、それがいかなるものか、どうやって進展してゆくのか、を知ることができる、ひとつひとつの真実が本書には展開しています。

自動車の企画と開発の一場面
自動車の企画と開発の一場面

「機械的に作られるのではなく」様々な人たちの関わり方を含めたクルマの出来上がりプロセス、そこにいかに人間関係が深く関わっているかが取り上げられています。

クルマをつくり出すおおもとには、どんなものを作り上げてゆきたいのかの動機や発想を、具体的なものに落とし込んでゆく「企画と開発」があるそうです。ゼロから構築されてゆくクルマのコンセプトや、クルマ像デザイン。

クレイモデルなどの工作シーン
クレイモデルなどの工作シーン

クルマの性能、最先端技術の開発投入、生産ライン、販売戦略など、各所におけるさまざまな目標をどう達成してゆこうか、市販に至った実車を取り巻く宣伝活動は…。

そこにはもちろん世界や日本のクルマ市場状況、競合他社のライバル商品を見据えて、などの動きがあります。

著者の堀重之氏は、エクゼクティブチーフエンジニアとしてプリウスアベンシスセリカMR-Sプレミオアリオンなど、何車種もの企画開発を手掛けてきたり、レクサスLFA、米国カムリの原価企画を担当するなどの経歴の持ち主。

本書にある自動車の原価内訳の抜粋 
本書にある自動車の原価内訳の抜粋

自動車企画開発のリアリティある動きを知らせてくれる本書は、自動車業界の生産現場でスペシャリストを目指す人にとっては現場理解の格好の指南書ともなるものです。

生産ラインの現場など
生産ラインの現場など

自動車業界に興味のある人ばかりか、自動車への興味があるなしに関わらず、世の中に溢れている「商品」というものが気になっている誰にでも、その出来上がり方を自動車を通して分らせてくれる内容でもあります。

デザインに影響を及ぼさない空力向上技術
デザインに影響を及ぼさない空力向上技術(本書から抜粋)

先ほどすれ違ったあのクルマが様々な視点から気になってくる、見過ごしていた日常のクルマとの接点から、お宝的ビジネス視点が発見されることになるかもしれないといった書籍です。

■『自動車の企画と開発』
サブタイトル:構想から完成までのプロセス
著者:工学博士 堀 重之
発行:グランプリ出版
体裁:A5判・並製・184頁
定価:2200円(本体2000円+税10%)
発売:2022年3月10日

(文:クリッカー編集部/写真:グランプリ出版)