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■自然界や海洋生物のために必要なサンゴを守る「サンゴの日」
3月5日は、語呂合わせで「サンゴの日」です。サンゴは植物でも鉱物でもなく、「珊瑚虫」と呼ばれる動物です。海水温上昇やオニヒトデの増殖などでサンゴ礁が徐々に減少していると言われますが、多くの海の生き物がサンゴ礁を棲み家にしているので、サンゴ礁がなくなると海洋生物の半数が死滅してしまうらしいです。
さて、3月5日に生まれたのは、女優の今田美桜、俳優の松山ケンイチ、バレエダンサーの熊川哲也、日清食品創業者の安藤百福、漫画家の北条司、銀行家の中山素平、中国の政治家周恩来などです。本日紹介するのは、財界の鞍馬天狗と呼ばれた中山素平です。
●日産自動車とプリンス自動車の合併を推進した中山素平が誕生
中山素平は、1906年3月4日に東京で生まれました。府中中学校を経て1929年に東京商科大学(現、一橋大学)を卒業し、日本興業銀行に入行。戦後、興銀はGHQ(連合国総司令部)に戦犯銀行とみなされて潰されかけますが、中山の粘り強い交渉で存続が認められます。手腕が認められて1961年に興銀頭取になり、高度成長期に日本経済の中心的な役割を果たします。重要な局面で登場して活躍することから「財界の鞍馬天狗」と呼ばれました。代表的なのが1966年の日産自動車とプリンス自動車の合併、そして1970年の富士製鉄と八幡製鉄の合併による新日本製鉄の誕生です。
プリンス自動車は、スカイラインやグロリアを販売していましたが、モータリゼーションで急伸した大衆車を持っていなかったので、経営状況はよくありませんでした。また当時、政府は自動車の国際競争力を強化するためにメーカー再編を掲げ、合併を推進していたという背景があります。最初にトヨタに声をかけて断られ、日産は量でトヨタに対抗するために合併に踏み切ったと言われています。
さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?
●ホンダアスコットのハードトップモデル、アスコットイノーバがデビュー!
1992(平成4)年3月5日、ホンダの上級セダン「アスコット」に4ドアハードトップの「アスコットイノーバ」が追加されました。1989年にデビューした初代のアスコットは、アコードがクリオ店の専売モデルとなったので、プリモ店用に開発。アコードの兄弟車で、基本的なメカニズムや内外装はアコードと共通でした。
ハイソカーブームを意識したのか、ハードトップのスポーティなセダンとして登場したアスコットイノーバ。サッシュレス構造でローノーズ&ハイデッキのウエッジシェイプのフォルム、ボディと一体感のある大型バンパーやフォグライト内蔵の大型ヘッドライトで存在感を強調しました。エンジンは2.0L&2.3L直4DOHC、さらに4WS(4輪操舵)やTCV(TCS+ビスカスカップリング式LSD+ABS)、トルク配分式トランスミッション内蔵タイプのビスカスカップリング式LSDなどの装備車も用意されました。
しかしアスコットイノーバがデビューした時には、市場は高級セダンでなく、経済的で1台で色々な用途に使えるRVのようなクルマを求めていました。何でもありのバブル期に開発され、世に出たらバブルが崩壊していたという、タイミングの悪いモデルでしたね。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。
(Mr.ソラン)