BMWジャパンが3(ミ)2(ニ)の日を制定/最年長王者のレーサーガブリエル・タルキーニ生まれる/MIVECを積む三菱ランエボIXがデビュー!【今日は何の日?3月2日】

■小さなものを愛そうという3(ミ)2(ニ)の日

3月2日は語呂合わせで「ミニの日」です。ミニチュアや小さいものを愛そうという日ですが、2001年に「MINI」の輸入元である「BMWジャパン」によって制定されました。MINIは日本でも大人気で、2016年以降、輸入車NO.1の座に君臨し続けています。

さて、3月2日に生まれたのは、タレントの島崎和歌子、米国ミュージシャンのボン・ジョヴィとカレン・カーペンター、旧ソ連政治家のミハイル・ゴルバチョフ、イタリア人ドライバーのガブリエル・タルキーニなどです。本日紹介するのは、59歳でWTCR(世界ツーリングカーカップ)優勝を飾ったガブリエル・タルキーニです。

●最年長チャンピオン記録を持つ鉄人ドライバーのガブリエル・タルキーニが誕生

ガブリエル・タルキーニ(2014年ベルギーWTCC) (C)Creative Commons
ガブリエル・タルキーニ(2014年ベルギーWTCC) (C)Creative Commons

ガブリエル・タルキーニは1962年3月2日、イタリアのジェリアノーヴァで生まれました。カートでレース活動をスタートさせ、1983年にイタリアF3選手権でチャンピオンになった後、1985年から国際F3000選手権に参戦。1987年にスポット参戦でF1デビューし、翌年1988年にはフル参戦しますが、1989年のメキシコGP6位が最高で目立った成績は残せませんでした。

2008年セアト・レオンを駆るタルキーニ(C)Creative Commons
2008年セアト・レオンを駆るタルキーニ(C)Creative Commons

その後、活動の場をツーリングカーに移し、1994年にBTCC(英国ツーリングカー選手権)、2003年にETCC(欧州ツーリングカー選手権)、2009年にWTCC(世界ツーリングカー選手権)、2018年にWTCR(世界ツーリングカーカップ)で優勝を重ね、チャンピオンタイトルも幾度となく獲得。2018年WTCRでもドライバーズ王者となる成功を収めます。数々のツーリングカーレースの最高齢チャンピオンの記録を更新し、昨年2021年WTCR第3戦のスペイン・モーターランド・アラゴンでは、なんと59歳で優勝。もちろんFIA選手権の最年長記録を更新しました。これをもってレース活動から引退しましたが、還暦間近で世界チャンピオンになるとは、驚きですね。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●戦闘力を強化したがWRCの舞台に上がれなかったランエボIXがデビュー!

2005(平成17)年3月2日、三菱自動車は9代目となるランエボ(ランサーエボリューション)「IX」を発表、同日に発売を開始しました。ランエボは1993年からWRCに参戦し、1995年スウェディッシュラリーの初優勝を皮切りに、1996年から1999年まで前人未到の4連覇を果たすなどWRCを席巻、その名は世界中に轟きました。

2005年にデビューしたランエボIX
2005年にデビューしたランエボIX
ランエボIX(左)とランエボVIIIのフロントイメージ
ランエボIX(左)とランエボVIIIのフロントイメージ

ランエボIXの特徴は2つ。まずは先代で不評だったダイムラー・クライスラー出身のオリブエ・ブーレイがデザインした「ブーレイ顔」を一新して、冷却性に優れたシンプルなフロントマスクに変更したこと。もうひとつは、名機4G63ターボエンジンの吸気側にMIVEC(連続可変バルブタイミング機構)を採用したことです。さらにターボチャージャーのコンプレッサーホイールをマグネシウム化するなど、高速性能とレスポンス向上も図られました。

ランエボIXで採用されているターボチャージャーの マグネシウムコンプレッサーとアルミタービン
ランエボIXで採用されているターボチャージャーのマグネシウムコンプレッサーとアルミタービン

戦闘力をアップしたランエボIXでしたが、WRCの舞台で活躍することはなく、三菱は2006年にWRCから撤退することになります。ランエボも次の「X(テン)」を最後に、多くのファンに惜しまれながらその輝かしい歴史の幕を下ろしました。大きな看板を失った三菱にとって、苦渋の決断であったことは間違いないですね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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