コンピュータの元祖が完成/F1とル・マンとインディを制したグラハム・ヒル生まれる/マツダが燃料電池車の公道試験開始!【今日は何の日?2月15日】

■重さ30トンの大型計算機もいまや5mm四方のチップ1個

1946年2月15日、米国ペンシルベニア大学で1万9000本の真空管を使った重さ30トンの超大型電子計算機「ENIAC」が完成しました。とはいえ現在の能力で言えば、5mm四方のチップ1個分程度とか、それでもコンピュータ時代の幕開けとなった歴史的な発明でした。

さて、2月15日に生まれたのは、女優の浅田美代子、ゴルファーの原英莉花、落語家の立川志の輔、作家の井伏鱒二、物理学者・天文学者のガリレオ・ガリレイ、レーシングドライバーのグラハム・ヒルなどです。本日紹介するのは、英国人ドライバーのグラハム・ヒルです。

●イギリス人レーサーのグラハム・ヒルが誕生

グラハム・ヒル (1971年オランダGP) (C)Creative Commons
グラハム・ヒル (1971年オランダGP) (C)Creative Commons
ロータス49Bに乗るグラハム・ヒル(1969年ドイツGP) (C)Creative Commons
ロータス49Bに乗るグラハム・ヒル(1969年ドイツGP) (C)Creative Commons

グラハム・ヒルは、1929年2月15日にロンドンで生まれました。工業系の大学を卒業後、いったんエネルギー機器製造会社で働き始めますが、その後レーシングスクールに就職して、仕事の傍らレースに参加。この時に、ロータスのコーリン・チャップマンと知り合い、メカニック兼レーサーとして活動を始めます。1958年、ロータスからモナコGPでF1デビュー。1960年にロータスを離れてBRMに移籍して、1962年にオランダGPで初優勝、その年にはチャンピオンにも輝きます。その後も優勝を重ね、優勝回数14回、2度のチャンピオンという記録を残しました。さらに1966年にはインディ500、1972年にル・マン24時間でも優勝を果たします。

グラハム・ヒルは、モナコGPとインディ500、ル・マン24時間の世界3大レースを制覇した「トリプルクラウン」を達成している唯一のドライバーです。残念ながら、1976年自ら操縦する飛行機事故でこの世を去ってしまいました。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●燃料電池を使ったマツダ・プレマシーFC-EVの公道試験開始

2001(平成13)年2月15日、マツダダイムラークライスラー日本は、燃料電池車の公道走行試験を開始することを発表しました。マツダは「プレマシーFC-EV」、メルセデス・ベンツはAクラスベースの「Necar5」を使ってテストを行いました。

2001年に公道試験を開始した「プレマシー FC-EV」
2001年に公道試験を開始したマツダ・プレマシー FC-EV
1997年に開発された水素吸蔵合金型燃料電池車「デミオFC-EV」
1997年に開発された水素吸蔵合金型燃料電池車「デミオFC-EV」

当時マツダは、フォード、ダイムラー、バラードの燃料電池のアライアンスに参加していました。マツダは、1991年にバラード社から燃料電池スタックを購入して、燃料電池車の基礎研究を開始し、その後、1997年に燃料電池システムと水素吸蔵合金を組み合わせた「デミオFC-EV」を開発します。当時燃料である水素の貯蔵方法については、高圧の圧縮水素ボンベ方式や水素吸蔵合金、メタノール改質、ガソリン改質などが検討されている段階でした。

プレマシー FC-EVの後ろ外観。床下に燃料電池スタックを搭載。
プレマシー FC-EVの後ろ外観。床下に燃料電池スタックを搭載。

プレマシーFC-EVは、デミオFC-EVとは異なり、メタノールから水素を取り出すメタノール改質方式の燃料電池車でした。重量は、カーボンファイバーを多用するなどで軽量化を図っていますが、それでもベース車より何と550kgも重くなっていました。

現在は、圧縮水素の高圧貯蔵技術が進んだこともあり、扱いが簡単な高圧水素ボンベ方式が主流となっています。それでも、燃料電池スタックとともに高圧ボンベがコストアップの障壁となっています。2020年にトヨタの新型「ミライ」が登場しましたが、ブームはやや下火になっていますね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

Mr. ソラン 近影
某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きなクルマで、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。