ヤマハ発動機のSDGs映像シリーズ「FIELD-BORN(フィールド・ボーン)」では、大小多様な社会課題の解消の一例を紹介

■より良い社会を目指す「SDGs ムービー」

主に地方での公共交通機関の問題は、ライドシェアなどの新しい解決手段はあっても人手不足や収益の確保など、多くの課題を抱えています。しかし、各地で多様な取り組みも行われています。

ヤマハ発動機による、2022年1月11日付「ニュースレター」では、こうした取り組みの一例として、地元タクシー会社が進めるラストワンマイルを紹介しています。

ヤマハ発動機 AR-05
ヤマハ発動機の「グリーンスローモビリティ」である「AR-05」

ヤマハ発動機製の「グリーンスローモビリティ(通称グリスロ)」の「AR-05」が走るのは、広島県福山市の東部・鞆の浦地区。

「グリーンスローモビリティ」とは、20km/h未満で公道を走行できる4人乗り以上の電動モビリティのことです。

この狭い地域に敷き詰められた石畳の道をゆっくり走るのは、2019年に運行された全国初の「緑ナンバーをつけたグリスロタクシー」。運行開始以来、地域のお年寄りや観光客に愛され続け、歴史ある港町の風景に溶け込んでいるそうです。

アサヒタクシー代表の山田康文さんは、「鞆の浦の人口は、この30年間で半減し、住民の約半数を65歳以上が占める典型的な過疎・高齢化地域です」と、地域の特徴を説明しています。

ヤマハ発動機 AR-05
全国初の「緑ナンバーをつけたグリスロタクシー」

「グリスロ」を用いた鞆の浦の活性化について、「祖父の代から地域の二次交通を担ってきた者として、この町が抱える課題を解消するために貢献したいという思いをずっと持っていました」と、グリスロの運行への想いを語っています。

さらに、「祖母の実家は、瀬戸内海を臨むきつい坂の上にありました。その坂道を老いた祖母と手をつないで歩いた記憶が私の原体験」と続けています。

導入から間もなく3年が経過しようとしている現在、グリスロタクシーは地域の集会場や病院などに出かける高齢者の送迎だけでなく、年間200万人以上が訪れる観光客の散策、周遊にも欠かせない移動手段になっています。

ヤマハ発動機のウェブサイトで公開中のSDGs映像シリーズ「FIELD-BORN(フィールド・ボーン)」は、こうした社会課題の解決に向けたさまざまな取り組みが紹介される新コンテンツ。そのVol.1で先述した「愛する故郷の暮らしに、あと少しだけ移動の便利さを加えたい」と願うアサヒタクシーの取り組みについて紹介されています。

ヤマハ発動機 産業用無人ヘリコプター
産業用無人ヘリコプターによる森林計測サービスの活用例

さらに、Vol.2でピックアップされているのは、ピアノの原材料を育む森林調査の取り組みです。

舞台となるのは北海道北見市。ヤマハは、この地でピアノの響板などに使われるアカエゾマツの森を管理しています。

100年後の音楽を見据えて森林資源を守るためには、広大なこの森の姿を正確に把握しておく必要があるという理由からです。そこで、産業用無人ヘリコプターによる森林計測サービスを使って、森林資源の「見える化」に取り組んでいます。

ヤマハ材料調達グループの仲井一志(農学博士)さんは、「本当はすべて歩いて、森の姿を知りたいですが、物理的に行けない場所があります。無人ヘリによる森林計測で正確なデータを取得できれば、林内の資源量の管理に貢献できる」と無人ヘリの役割について語っています。

「FIELD-BORN」では、より良い社会を目指して、大小多様な課題の解消に向けて取り組む人達の姿が映し出されています。

塚田 勝弘

【関連リンク】

SDGs映像シリーズ FIELD-BORN
https://global.yamaha-motor.com/jp/stories/field-born/

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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