カワサキが新型オフロードバイク「KLX230S」発売。830mmの低シート高で初心者も悪路が安心

■どんな道も走破できる230ccオフロードバイク

一般的にオフロードバイクは、車高を高く設定することで、高い悪路走行性能を追求する一方、足着き性が悪く、初心者などにはハードルが高すぎる場合もあります。

カワサキが新型オフロードバイクKLX230S発売
KLX230S「ライムグリーン」カラー

ところが、カワサキが2022年2月1日から発売する新型「KLX230S」は、830mmという低いシート高を設定し、悪路走行でも高い安心感を持たせたバイク。ツーリングからダート走行まで、誰でも楽しく走れるモデルなのです。

●KLX230のローシート版

新型KLX230Sは、2019年から発売されているデュアルパーパスモデルの「KLX230」をベースとした、いわばローシート版です。

ちなみに、デュアルパーパスとは、優れた悪路走行性能と、オンロードでの快適な走りを両立したバイクのこと。街乗りからツーリング、最近流行りのキャンプなど、さまざまな道を自在に走れることが魅力です。

新型の特徴は、まず、誰もがオフロードライディングを楽しめるよう設計されたエンジンとフレーム。

カワサキが新型オフロードバイクKLX230S発売
232cc・空冷4ストローク単気筒エンジン

232cc・空冷4ストローク単気筒エンジンは、低中回転域からの力強いトルクを発生し、扱いやすい特性を実現。また、シンプルな構造のため、軽くて頑丈なのも魅力です。車両重量136kgを実現した車体の軽量化や、ハードな悪路走行でも壊れにくい高い信頼性に貢献します。

なお、トランスミッションは6速で、トップギアに入れれば、高速道路などでも快適なクルージングが楽しめます。

●良好な足着き性が安心な理由とは?

車体には、コンパクトなペリメターフレームを採用し、オフロードライディングでの操縦安定性を実現します。

そして、前述した低いシート高。ベースとなったKLX230と比べ、55mm低い830mmに設定することで、スリムな車体と相まって、悪路におけるライダーの安心感を向上させています。

カワサキが新型オフロードバイクKLX230S発売
軽量コンパクトで低重心なペリメターフレーム

特に、初心者や小柄な体格のライダーにとっては、良好な足着き性はオフロード走行における大きな武器だといえます。

たとえば、林道などを走行中、路面に隆起が激しい凸凹があった際、思わずバランスを崩してしまい「あわや転倒」といったシーンはけっこうあります。そんな時、いざとなれば足を着けることは、転ばずに済むケースも多く、とても心強いのです。

カワサキが新型オフロードバイクKLX230S発売
オフロードを誰でも快適に走れるKLX230S

また、雨などで大きな轍(わだち)ができた未舗装路では、慣れないと前輪などを取られて転ぶ場合も考えられます。そんな時も、足着き性さえ良ければ、片足か両足のつま先を地面に着きながら、ノソノソとゆっくり走ることもできるため安全です。

●先進のブレーキ制御システムも採用

さらに、新型KLX230Sでは、ホイールに、本格的オフロードバイクと同様のフロント21インチ、リヤ18インチを装備して、さまざまな悪路走行に対応します。

カワサキが新型オフロードバイクKLX230S発売
KLX230S「「アーバンオリーブグリーン×エボニー」カラーの右サイドビュー

加えて、ブレーキには、ボッシュ社と共同開発した「デュアルパーパスABSシステム」も採用し、オンロードとオフロードの両方で最適なブレーキ制御を行うことが可能。どんな道でもライダーが安心して走行できる先進技術のより、快適なライディングをサポートします。

車体カラーは「ライムグリーン」と「アーバンオリーブグリーン×エボニー」の2色。価格(税込)は50万6000円です。

なお、今回の新型登場により、通常車高のKLX230はラインアップから外れ、KLX230Sのみの販売となります。

(文:平塚直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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