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■独創的スタイルの1000ccフルカウルモデル
カワサキが、イタリアのビモータと日本総輸入元として契約を行い、新型の「KB4」を2022年3月に日本でも発売することを発表!
ビモータといえば、1972年の創業以来、独創的でスタイリッシュなバイクを作り続けているイタリアの高級ハンドメイド・バイクブランド。
今までリリースしてきたバイクの多くが、エンジンにはカワサキやホンダ、ヤマハ、ドゥカティなど大手バイクメーカーの製品を使い、車体をすべてオリジナルで製作。しかも、全モデルを手組みで仕上げることにこだわった仕上がりの良さなどに定評があります。
今回、国内発売されるKB4は、カワサキ製1043cc・並列4気筒エンジンをオリジナル車体に搭載したモデルだとか。一体どんなバイクなのか紹介しましょう。
●手組み生産にこだわるイタリアのバイク工房
ビモータは、イタリア中部の海沿いの街リミニを拠点とし、前述の通り1972年に創業したイタリアのバイクブランドです。
誕生して50年近く一貫しているのは、パワーユニットに他社製のエンジンを使い、その分車体の開発に専念してきたこと。加えて、全モデルを1台1台手組みで生産するという姿勢です。
今まで発表されてきたモデルは、いずれもコンセプトからデザイン、設計、テスト、組み上げまでを、イタリアのマエストロたちがワンストップで実施。
独自の理念をもとに開発したフレームやステアリングシステム、冷却システムなどは独創的かつ革新的で、話題性の高いバイクを数多く世に出してきました。
また、使用する素材やパーツはすべて厳選された高品質なものばかり。細部の作り込みの美しさも手組みならではで、機能とデザインが融合した美しい車体は「走るイタリアの至宝」と称されるほどです。
イタリアといえば、バッグや靴などを手作りした革製品が有名ですが、ビモータは、まさにバイク版のハンドメイド工房ともいえる会社なのです。
●ラジエターをリヤシート下に配置
そんなビモータが手掛けた新型KB4は「乗りやすく、トルクがあり、軽量なバイク」をコンセプトに開発されました。
パワートレインには、カワサキの大型スポーツツアラー「ニンジャ1000SX」に搭載されている1043cc・4気筒エンジンを採用。広いパワーバンドで扱いやすいことに定評があるエンジンは、最高出力142ps/1万rpm・最大トルク11.3kg-m/8000rpmを発揮します。
車体には、パイプを鳥かごのように組み合わせた独自のトラレスフレームを採用。アルミ削り出しのスイングアームはエンジンと直結するなど、ビモータならではの車体構成とすることで、軽快な車体を実現します。
また、カウリングなどボディワーク素材には高品質なカーボンファイバーを使用。OZ社製の鍛造ホイールなどで徹底した軽量化を図ることで、車両重量は194kgを実現。1000ccスポーツバイクとしては、かなりの軽さも魅力です。
さらに、1390mmという600ccクラス並みのショートホイールベースを実現。通常はエンジン前にあるラジエターをリヤシート下に配置するなどで、前後の重量バランスを最適化し、俊敏なハンドリングと卓越したトラクション性能を両立します。
サスペンションには、前後にオーリンズ社製の倒立タイプを装備。ブレーキにはブレンボ社製コンポーネントを採用することで、足まわりもスポーティな走りに対応します。
●価格はなんと400万円超!
加えて、ライディングをサポートする数々の電子制御システムも注目点です。MU(慣性計測装置)やコーナリング・マネージメント・ファンクション、インテリジェントアンチロックブレーキシステム、トラクションコントロールなどの装備で、高次元な乗り味に貢献。
また、高速道路などで設定速度を維持しアクセル操作なしで走行できるクルーズコントロールも装備することで、ツーリングなどでの高い快適性も実現します。
価格(税込)は437万8000円で、ビモータ正規取扱店で2022年3月に発売予定。ただし、ハンドメイドによる少量生産のため、初期販売台数に限りがあり、このモデルの商談権は抽選となります。
なお、詳しい申込方法や受付開始日などについては、公式ホームページで後日発表されるそうです。
(文:平塚 直樹)
【関連リンク】
ビモータ公式ホームページ
https://www.kawasaki-motors.com/mc/bimota/