■2022年にファイナル・エディションとして復活予定!!
2021年12月1日(水)、アストンマーティン・ラゴンダは、“ベイビーアストン”として人気の高いヴァンテージにV12エンジン搭載モデルを発表しました。
2022年に復活するモデルは限定車ではなく、ファイナル・エディションとなる予定です。
そこで、今回は2022年に登場するV12ヴァンテージに期待を膨らませつつ、先代のヴァンテージにあったV12エンジンを搭載したV12ヴァンテージSがどんなクルマだったのかを紹介しましょう。
●V12ヴァンテージSは573ps、620Nmのパワー&トルク
2013年に登場したV12ヴァンテージSは、2009年に発表されたV12ヴァンテージをベースに、さらに速さに磨きを掛けたモデルです。
搭載する6L V12自然吸気エンジンは、最高出力573ps・最大トルク620Nmを発生。V12ヴァンテージより、最高出力は56ps、最大トルクは50Nm向上しています。
組み合わされるトランスミッションはV12ヴァンテージはMTでしたが、V12ヴァンテージSは7速の2ペダルMTへと変更されています。駆動方式はFRで、最高速度329km/h・0-100km/h加速は3.9秒という高いパフォーマンスを発揮します。
全長4385mmのコンパクトなヴァンテージのボディにフロントミッドシップに搭載された6LV12エンジンは、回転数の低い街乗りでは、静粛性の高いジェントルなもの。
しかし、高速道路などで回転数を上げていくと12気筒独特のサウンドを奏でた時には、想像を絶する加速性能を発揮しました。
ドライブモードはノーマルならば、サスペンションの動きは滑らかで快適そのもの。しかし、スポーツモードさらにトラックモードへと切り替えていくと、V12ヴァンテージSはサーキットを主戦場としているアスリートスポーツカーの顔を見ることができました。
特に、ワインディングのコーナリング時の軽やかな身のこなしは、素晴らしいという言葉がピッタリ。エンジンパワーとサスペンションのセッティングのバランスが素晴らしく、操る楽しさとダイナミックさを味わうことができました。
旧型のアストンマーティン・V12ヴァンテージSは新車時価格2303万7943円でしたが、現在中古車は全く流通しておらず、ヴィンテージモデルとなっています。
旧型はV12自然吸気エンジンを搭載していましたが、新型はDBSやDB11などに搭載されている5.2L V12ツインターボエンジンを搭載するはずです。
コンパクトなボディに700psオーバーのエンジン。一体どんなクルマに仕立ててくるのか。楽しみで仕方ありません。
(文:萩原 文博/写真:アストンマーティンジャパン、萩原 文博)