■ランキング2位のリアライズ日産自動車大学校 GT-RがQ2進出ならず
11月27日(土)-28日(日)に静岡県・富士スピードウェイで開催の2021 AUTOBACS SUPER GT第8戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 300km RACE』。2021年のチャンピオンが決まる最終戦の予選は、単にスターティンググリッドのポジションが決まるというだけではなく、ポールポジションポイントの1点が大きな意味を持ちます。
27日(土)の午後2時30分より10分間の走行で開始されたGT300クラスの予選Q1 A組では、52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTが唯一の1分34秒台である1分34秒876を叩き出し、2番手の65号車 LEON PYRAMID AMGに0.3秒も差をつけて速さを見せています。
また、ランキングトップの61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTは、このA組で3番手となる1分35秒437でQ2に進出を果たしています。
続くB組では88号車 JLOC ランボルギーニ GT3が、こちらもB組唯一の34秒台となる1分34秒794でトップタイムをマーク。
B組の2番手は60号車 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTとなります。
GR Supra GT勢はQ1では快調な滑り出しを見せており、244号車 たかのこの湯 GR Supra GTもQ1 B組では4番手につけています。
このB組では意外な波乱もありました。シリーズランキング2位でチャンピオンを狙うポジションにいた56号車 リアライズ日産自動車大学校 GT-Rが、まさかのQ1敗退。
A、B組両方を合算した予選順位は17位という、かなりきついポジションからのスタートとなってしまいました。
●GR Spura GT 対SUBARU BRZのコースレコードバトル!
GT300クラスのポールポジションを決するQ2は、午後3時23分からの10分間で行われました。気温10度、路面温度13度という冷えた路面に対し、各チームは慎重にタイヤを温めていきます。
このQ2で最初にアタックをした埼玉トヨペットGB GR Supra GTは、4周目に1分34秒547をマーク! いきなりコースレコードを更新します。そこに、SUBARU BRZ R&D SPORTが1分34秒709をマークし2番手。さらに翌周もアタックを続けると、コースレコードを更新する1分34秒395を叩き出し、ポールポジション!
ランキングトップのSUBARU BRZ R&D SPORTは、貴重な1ポイントを加算します。
1997年の最終戦にクスコインプレッサとして全日本GT選手権に出場して以来、23年ぶりのSUBARU車の悲願であるGT300クラス制覇に向けて、最高のポジションからスタートすることとなります。
予選2位は埼玉トヨペットGB GR Supra GT、予選3位はSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTと、GR Supraの2台が並びます。
SUBARU BRZ R&D SPORTは、このままポールポジションから逃げ切れば悲願のチャンピオン。仮に2位となってもチャンピオンが決定します。シリーズランキング2番手のリアライズ日産自動車大学校 GT-Rは、17番手から優勝まで漕ぎつけることができた上で、SUBARU BRZ R&D SPORTが3位以下でないとチャンピオンならず、ということになります。
しかし、レースはどんな展開が起こるか全く予想ができません。そのうえ、決勝レースではタイヤ4本交換が義務付けられ、無交換作戦などでピット時間を利用して前に出ることはできなくなります。
そんなチャンピオンの行方が決まる決勝レースは、11月28日(日)の午後1時から66周で争われます。
(写真:吉見幸夫、松永 和浩/文・松永 和浩)