前人未踏!ホンダのトニー・ボウがトライアル世界選手権の2大タイトルを30連覇

■インドアとアウトドアでそれぞれ15回の世界王者に

世界最高峰2輪トライアル選手権のひとつ、2021FIM Xトライアル世界選手権(以下、Xトライアル)シリーズ最終戦で、ホンダワークス「レプソル・ホンダ・チーム」から参戦するトニー・ボウ(Toni Bou)選手が、15回目のシリーズチャンピオンを獲得しました!

ホンダのトニー・ボウがトライアル世界選手権30連覇
バルセロナ大会のボウ選手

ボウ選手は、もうひとつの権威あるシリーズ、2021FIMトライアル世界選手権(以下、トライアル世界選手権)でもすでに15回目のチャンピオンを獲得しているため、なんと世界選手権30連覇という前人未踏の偉業を達成したことになります。

●2007年から記録を更新中

トニー・ボウ選手は、ホンダ・レーシング(HRC)契約ライダーで、ワークスチームのレプソル・ホンダより、トライアル世界選手権に参戦しているライダーです。

世界選手権を闘うマシンは「モンテッサCOTA 4RT」。水冷4ストローク単気筒エンジンをアルミニウム製ツインチューブに搭載した、ホンダ自慢のワークスマシンです。

スペイン出身で35歳のボウ選手は、2007年にホンダワークス入り。移籍1年目にして、Xトライアルとトライアル世界選手権のダブルタイトルを獲得します。そして以後、2021年まで、それぞれ15回ずつの世界王者に輝いている偉大な選手です。

●コロナ禍で全2戦の戦いに

ちなみにトライアルとは、障害物をバイクで乗り越えながら進み、いかに足を付かずにゴールへたどり着けるかという技術を競う競技です。

ホンダのトニー・ボウがトライアル世界選手権30連覇
ベテランらしい走りで偉業を達成

その世界選手権には2種類あり、今回ボウ選手がチャンピオンとなったXトライアルは「インドア」とも呼ばれています。その理由は、野球場などのスタジアム施設が舞台となるため。施設内に設置された人工的でトリッキーな競技区間を使い、華やかな雰囲気の中で行われるのが特徴です。

一方、もうひとつのトライアル世界選手権は、通称「アウトドア」と呼ばれ、自然の地形を生かしたコースでダイナミックな走りが楽しめるのが魅力といえます。例年、5〜9月に世界各地で開催され、前述の通りボウ選手が15回目の年間チャンピオンを決めています。

ホンダのトニー・ボウがトライアル世界選手権30連覇
アウトドアで豪快な走りをみせるボウ選手

今回、ボウ選手が偉業を達成した2021シーズンのXトライアルは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、全2戦での争いとなりました。

ボウ選手は、11月7日にアンドラ公国で開催された開幕戦で優勝。そして今回、11月21日にスペインのバルセロナ大会でも優勝したことにより、15連覇が決定したのです。

インドア・アウトドアあわせて30連覇の世界一となったボウ選手とホンダワークスの大記録、どこまで更新できるのか今後が楽しみです!

ホンダのトニー・ボウがトライアル世界選手権30連覇
レプソル・ホンダ・チーム

【トニー・ボウ選手のコメント】
「ラッキーでした。最初のラウンド1の第1セクションでミスを犯し、それによって同じグループのアダム・ラガ(TRRS)とは厳しい戦いを強いられることになりました。失敗は許されませんでした。しかしその後はうまく走り、うまく試合を運ぶことができました。
パラオ・サン・ジョルディ(大会が行われた屋内競技場)の夜は、すばらしいものになりました。ボクのトライアル活動を支えてくれるすべての人に感謝の気持ちでいっぱいです。ボクたちは、常に一生懸命働いています。おかげで、すばらしい結果を得ることができました。
いつも限界を超えたその先を目指しています。そうして得た30連覇は、大きな成果です。また、今日のガブリエル・マルセーリ(モンテッサ)はすばらしかった。彼は2位にふさわしい。彼は一生懸命働く、強いライダーです。彼は本当にがんばっています」

(文:平塚 直樹

この記事の著者

平塚 直樹

平塚 直樹 近影
自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、クルマ選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!