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■新排ガス規制適合と新グラフィックを採用
カワサキモータースジャパンは、1960年代の名車「W1」を復刻したスタイルに、最新の技術を盛り込んだネオクラシックモデル「W800」シリーズの新型を発表しました。伝統の空冷バーチカルツインはそのままに、新排ガス規制に対応させると共に、ニューグラフィックを施した2022年モデルが発売されます。
しかも、2020年に発売され、あっという間に完売した、カワサキ製オートバイの前身「メグロ」をオマージュした「メグロK3」も復活! 同じく新排ガス規制対応と新色を採用した最新モデルが登場します。
●名車W1と元祖メグロK2を継承
W800シリーズは、1960年代に一斉を風靡したカワサキの「650-W1」、通称「W1(ダブワン)」のスタイルを現代に蘇らせたネオクラシックモデルです。
1966年に発売されたW1は、当時としては最大排気量624ccの空冷並列2気筒エンジン、通称バーチカルツインを搭載。その高性能な走りが話題となり、世界的に大ヒットしたモデルです。
その伝説の名車を継承したのが、1999年に発売された「W650」でしたが、年々厳しくなる排ガス規制などの影響で、2008年に生産終了。その後、2011年に登場したのが排気量をアップさせ、フューエルインジェクションなどの採用で最新の排ガス規制に対応させたW800です。
ただし、やはり空冷の大排気量エンジンでは、さらに厳しくなる排ガス規制への対応が難しく、W800も2016年に一旦は生産終了。ところが、2018年に再び復活がアナウンスされ、現在も続く人気シリーズとなりました。
その大きな魅力は、美しい外観を持つ空冷バーチカルツインエンジンのほか、360°クランクの特性を活かした鼓動感のあるエキゾーストサウンド。また、アシスト&スリッパークラッチなどの最新装備も採用し、大型バイクらしさと、自在に操る楽しさが味わえるのが魅力です。
ラインアップには、クラシカルなスタイルのW800、アップライトなハンドルバーを持つW800ストリート、フロントカウルを装備したカフェレーサースタイルのW800カフェを用意します。
また、2020年末には、前述の通り、W800をベースにした特別仕様のメグロK3も追加。このメグロとは、1924年に創業したオートバイメーカー「目黒製作所」が、1960年代にカワサキ(当時の川崎航空機工業)に吸収合併された後に発売した「500メグロK2」が大元。後に、先述したW1の元祖となるモデルです。
つまり、メグロK3は、その伝説的バイクの後継という意味で名付けられたマシンなのです。
●2022年モデルの変更点は?
シリーズ各モデルの2022年モデルは、同じく前述の通り全て新排ガス規制に対応。新しいカラーは、まずW800には「キャンディファイアレッド×メタリックディアブロブラック」を採用。
W800ストリートでは、「エボニー×メタリックマットグラフェンスチールグレー」を施します。
また、W800カフェでは、「メタリックディアブロブラック×メタリックフラットスパークブラック」の新色を採用しました。
メグロK3のカラーは、「ミラーコートブラック×エボニー」が継続採用されています。
なお、これらは全てカワサキケアの対象モデル。1か月目点検に加え、3年間の定期点検とオイル交換(オイルフィルター含む)のサービスが無償で受けられます。
価格(税込)は、W800が117万7000円、W800ストリートが108万9000円、W800カフェが121万円で、いずれも発売日は2021年12月17日。
メグロK3の価格(税込)は132万円で、2021年10月29日の発売予定です。
(文:平塚直樹)