■ミニマム化やフラットデザイン化がトレンドに
2021年10月1日、ルノー・ジャポンは新しいブランドロゴを順次、日本にも導入すると発表しました。
自動車のブランドロゴは、時代によって変遷しています。立体のブランドエンブレムは、安全面などから姿を消しつつあり、ウェブやSNS、アプリ、印刷物などデジタル上などで目にすることが多くなった今では、MINIやプジョーやフォルクスワーゲンなどがフラット化やミニマム化(最小化)されたブランドロゴやエンブレムが主流になっています。
ルノーの新しいブランドロゴもフラットデザイン化されています。ルノーのロゴにダイヤモンド型(ひし形)の「ロザンジュ」が登場したのは1925年で、その前の1923年にはひし形のエンブレムが登場。中央にRENAULTのロゴが配置されていました。
ルノーのエンブレムは、1898年から8回変更されています。従来の立体的なエンブレムの原型は、1925年に、以前の円いエスカッシャン(盾形紋)のエンブレムが豪華さと技術、上品さと合理性が結びついた「ロザンジュ」に変形して誕生したものだそう。
1925年以来、時代を反映して細部のデザインは何度も変更されてきましたが、「ロザンジュ」そのものは変わることなく現在まで受け継がれています。
今回新たにデザインされた「ロザンジュ」は、ルノーの新戦略「Renaultion(ルノルーション)」発表の場で披露されています。新しいブランド・ロゴは、先述したように、これまでの立体的なデザインからフラットなデザインになっています。
新しいエンブレムには、ふたつの「ロザンジュ」が一体になり、ひとつの「ロザンジュ」を形作られていて、ふたつのロザンジュが相互に作用することでロゴに動きを付与。互いに影響し合ったり、補い合ったりする人間的な暖かみのある関係性を感じさせるものになっています。
また、オープンエンドの形状は、ブランドの開放性と透明性が表現されているそう。
今回、フラットなデザインになったことで、現代のデジタル世界に適していて、ウェブサイト、スマホのアプリ、車内のスクリーンやディスプレイなど、デジタル環境に応じたデザイン表現が可能になっています。
なお、新たなロゴは、すでにルノー・ジャポン公式SNSで使われていて、10月1日からルノー・ジャポンのオフィシャルウェブサイトで開始されたほか、広告やカタログなどにも使用されることになります。
(塚田 勝弘)