マゼランが世界一周/黒(クロ)の日/ロータリー搭載車マツダ・サバンナデビュー!【今日は何の日?9月6日】

■マゼランが世界一周に成功、地球が丸いことを証明

マゼランが航海中に立ち寄ったフィリピン(セブ島)で打ち込んだ十字架s
マゼランが航海中に立ち寄ったフィリピン(セブ島)で打ち込んだ十字架

1519(永生16)年9月20日にスペインを出発したマゼランの船団が、1522年9月6日、スペインに帰港。世界一周航海に成功し、地球が丸いことを実証しました。5隻の船と約270人の乗員で出航しましたが、帰ってこれたのは1隻の船と乗員18名。隊長のマゼラン自身も、フィリピン沖の交戦で殺害されるという過酷な旅でした。マゼランの功績にちなんで、マゼラン海峡、マゼランペンギン、マゼラン星雲などにマゼランの名前が残っていますね。

一般的なボディカラー(イメージ)
一般的なボディカラー(イメージ)

また今日は、語呂合わせで「黒(クロ)の日」に制定されています。伝統染色の黒染めの普及やPRのために、京都黒染工業協同組合によって制定されました。ところで、クルマのボディ色としての黒は、白に続く人気色です。2017年調査によると、日本ではホワイト35%、ブラック22%、シルバー14%、ブルー8%、レッド6%、ブラウン5%、グレー4%の順です。黒は、落ち着いた高級感が魅力ですが、汚れやキズが目立ちやすい、室内温度が上がりやすい(最高温度で白より3~4度高い)という欠点があります。「黒と青は収縮色なので、小さく見えて事故率が高い」とも言われます。もっともらしいですが、根拠となるデータはないらしいですよ。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●走り屋が憧れたマツダのロータリー搭載車サバンナデビュー!

1971(昭和46)年のこの日、マツダからロータリー搭載モデル「サバンナ」がデビューしました。世界初のロータリーエンジンの量産化を果たしたマツダ(当時は東洋工業)が進めたロータリーフルラインナップ戦略の第5弾として投入されたのが、サバンナです。

1971年発売のサバンナ
1971年発売のサバンナ
1971年発売のサバンナ(後ろ外観)
1971年発売のサバンナの後ろ外観

1964年の「コスモスポーツ」を皮切りに、1968年に大衆車「ファミリア」、1969年に高級車「ルーチェ」、1970年中型車「カペラ」に続いて登場したサバンナは、ロータリーの高性能を象徴するモデルでした。2ドアクーペと4ドアセダンで後にワゴンも追加され、迫力あるイカついフロントマスクとロングノーズ・ショートデッキの躍動感あふれるフォルムを採用、当初は491cc×2ローターの10Aロータリーを搭載していましたが、後によりパワフルな最高出力120PSの12Aロータリーを搭載したサバンナGTをラインナップに加え、走り屋を虜にしました。

1972年には、12Aロータリーを搭載したパワーアップモデル・サバンナGTが登場
1972年には、12Aロータリーを搭載したパワーアップモデル・サバンナGTが登場

サバンナの名前を一躍有名にしたのは、1971年12月の「富士ツーリストトロフィー500マイルレース」です。このレースは、無敵の日産「スカイラインGT-R」の通算50勝がかかっていましたが、サバンナが阻止して総合優勝を飾ったのでした。翌年の「日本グランプリTS-bレース」でもGT-Rを寄せつけず、1~3位を独占。世に、ロータリー時代の到来を告げ、サバンナの名が日本中に轟きました。

1961年にデビューしたロータリー車第1号のコスモスポーツ
1961年にデビューしたロータリー車第1号のコスモスポーツ

当時の若者の憧れは、カッコいいクルマ、速いクルマに乗ることでした。サバンナはカッコよく速いクルマとして、多くの走り屋はもちろん、ちょっとヤンチャな若者からも一目置かれるクルマでした。一方、この頃のロータリーは燃費が悪かったため、「マフラーから100円玉がチャリンチャリン落ちる」などとも揶揄されましたが、そんなことはお構いなし。低燃費やエコ運転などどこ吹く風という時代でしたね。

毎日が何かの記念日。それではまた明日!

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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