リニアモーターカー有人走行/宝くじの日/伝説の始まり2代目スカイラインがデビュー!【今日は何の日?9月2日】

■世界初、有人リニアの試験走行に成功

リニアモーターカー
リニアモーターカー

1982(昭和57)年9月2日、宮崎県日向市の国鉄(現、JR)実験センターにおいて、人を乗せた超電導リニアモーターカーが世界初の走行試験に成功しました。試験では、3.3km区間を最高速度206km/hで走行、なお無人では1979年に当時の世界記録時速517km/hを記録しています。通常のレールと車輪の摩擦で走る鉄道では、500km/h以上で走行しようとしても車輪が空転して速度が上がらないそうです。そこで考えられたのが、磁石の力を使って浮かせて走るリニアモーターカーなのです。

また今日は、9(く)2(じ)の語呂合わせにちなんで「宝くじの日」に制定されています。宝くじで夢を買う人も多いですが、当選した宝くじの有効期間は1年、これを過ぎるとただの紙切れになります。当選金の未交換金額ですが、2018年の「年末ジャンボ」を例にとると、支払期限の半月前の実績で総額が約30億円(7億円が2本、1億5000万円が4本など)だったそうです。なんとももったいないと思いますが、多くは公共事業などに役立てられるので、それはそれで有難いことですね。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●伝説の2000GTを生んだ2代目スカイライン登場!

1963(昭和38)年のこの日、スカイラインの2代目「プリンス・スカイライン」がプリンス自動車からデビューしました。その後、1966年に日産とプリンスが合併したため、車名は途中から「ニッサン・プリンス・スカイライン」となりました。

1963年発売のプリンス・スカイライン
63年に登場した2代目プリンス・スカイライン

スカイラインは、今年で64年目を迎えた長く輝かしい歴史を持つ、日本を代表するスポーツセダンです。初代は1957年に富士精密工業(プリンス自動車の前身)から発売され、テールフィンを持つボリューム感のあるアメリカンスタイルを採用。最高速度は国産乗用車最速の125km/hを誇りました。

1964年発売のプリンススカイライン2000GT(Rear View)
1965年発売のプリンス・スカイライン2000GTの後ろ外観
1964年発売のスカイライン2000GT
スカイライン2000GTは1964年、ホモロゲーション取得のために100台を生産。しかし人気がやまず1965年に市販モデルとなりました

そして1963年にモデルチェンジして2代目が登場。マイカーブームのオーナードライバーをターゲットに、排気量1.5Lのエンジンを搭載したコンパクトモデルでした。転機となったのは、その年に参戦した第1回日本グランプリでの惨敗でした。急遽、全社挙げてレースで勝てるクルマを目指して、ホイールべースを200mm延長、グロリア用の2.0L直6エンジンを搭載した初代「スカイライン2000GT」を開発したのです。翌64年の第2回日本グランプリでは、2000GTはポルシェ904に最終的には負けたものの、一時は抜き去るなど激闘を繰り広げて一躍ヒーローになりました。その人気に応えて1965年に量産化された2000GTは、“羊の皮を被った狼”として圧倒的な人気を獲得。その後は、サーキットでも無敵を誇り、ここからスカG神話が始まったのです。

1957年発売の初代スカイライン
1957年に発売された初代スカイライン

スカイラインの人気が爆発したのは、ご存知の通り1968年の3代目「ハコスカ」と1972年の4代目「ケンメリ」ですが、2代目はスカイライン神話の狼煙を上げる役目だったと言えますね。

毎日が何かの記念日。それではまた明日!

Mr.ソラン

この記事の著者

Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
続きを見る
閉じる