光岡自動車バディは納車待ち2年!所有者のライフスタイルを変える魅力的なクルマ

■現在、国産新車で最も納車期間が長いクルマ

スズキジムニーの納車時期は約10ヵ月。2021年4月にフルモデルチェンジを行ったばかりのホンダ・ヴェセルは、グレードによっては納車まで約1年待ちと、人気の高いクルマは新車の納車期間が長くなってしまいます。

バディ外観02
見た目だけでなく、乗り味も90年代のアメリカンSUVを再現している光岡バディ。

そのようななかで、現在オーダーしても納車まで約2年以上といわれている人気の国産車があります。

それが光岡自動車バディです。

光岡バディは2020年11月に正式発表され、2021年6月24日に発売開始したミドルサイズSUVです。

光岡バディは、トヨタRAV4をベースに手作業でカスタマイズされるコンプリートカーです。当初、年間150台という生産計画でしたが、オーダーが殺到し年間300台まで拡大しました。それでも現在の納期は2023年6月~9月と約2年掛かります。そんな貴重な光岡バディに試乗することができましたので、インプレッションを紹介しましょう。

バディ外観01
メッキを多用した大型のグリルと四角いヘッドライトでクラシカルな雰囲気を演出。
バディ外観06
リアのコンビネーションンランプはアメ車のパーツを流用。
バディ外観04
ボディカラーはモノトーンに加えて、ホワイトルーフのツートーンカラーも設定。

 

 

 

 

光岡バディのグレード構成は2L直列4気筒ガソリンエンジンを搭載する20ST、20DX、20LXの3グレード。そして、2.5Lエンジンのハイブリッドシステムを搭載したハイブリッドST、ハイブリッドDXの2グレード。合計5グレードとなっています。

バディ外観05
リアに貼られたサーフタイプのロゴ。フレアタイプのロゴも用意されている。
バディ外観08
オプションのBFグッドリッチのオールテレインタイヤを装着。

駆動方式は4WD(ハイブリッドはE-Fourと呼ばれる電気式4WD)を中心に、エントリーグレードの20STとハイブリッドSTに2WD車を用意。車両本体価格は20ST 2WD車の469万7000円~、ハイブリッドDX E-Fourの589万9300円となっています。

●バディを手に入れると自分の生活が変わるワクワク感を感じる

バディ外観03
ボディカラーはモノトーン6色に加えて、オプションを12色用意している。

光岡バディは「自然体でサラリと乗りこなせる相棒」をコンセプトに、 気持ちの良いアウトドアライフや仲間とワイワイ楽しめるサーフィン、スキー、他にもスタイリッシュな街乗り用として、多彩なライフスタイルにマッチした、より幅広い世代に楽しめる遊ぶ心のあるSUVに仕立てられています。

何と言ってもバディの特長は80年~90年代のアメリカンSUVを彷彿させるクラシカルな大型のメッキグリル。そして、前後のステンレスバンパーです。さらにリアの縦型コンビネーションランプはアメリカンプレミアムブランドのパーツを流用するなどこだわっています。

バディ外観07
フロント、リアのサイドメッキモールはオプションで19万8000円だが、こちらもマストで装着したい。

今回試乗したクルマは、バディのエントリーグレードとなる、車両本体価格469万7000円の20ST 2WD車。これに、オプションの225/70R16のオールテレインタイヤ&ディーンクロスカントリー製のアルミホイール、26万4000円、サイドメッキモール19万8000円、チルト&スライド電動ムーンルーフ11万円、リア七宝焼きエンブレム2万2000円、専用レザーシート&トリム43万7800円などを装着した仕様です。

とにかくまず乗る前から、停まっているバディの周りに漂う空気に「バケーション」を感じました。車両を受け取ったのは東京の都心ですが、バディがあるだけで海や山のニオイを感じることができるのです。

バディインテリア03
インテリアカラーは、ボディカラーに合わせてトータルコーディネイトが可能。
バディインテリア02
抜群の座り心地を誇るレーザーシート。

●アメリカンテイスト満載!

そしてバディに乗り込むと、インパネ周りはRAV4のままです。しかしオプションの専用レザーシートの包まれるような座り心地によって、RAV4ではなくバディに乗っていることを認識することができます。この、専用レザーシート&トリム、オプションで43万7800円と高額ですが、バディにはマストアイテムだと思います。

バディインテリア01
エンジンは高出力と低燃費を両立した最新鋭の2L直列4気筒エンジン。
バディインテリア06
インパネ周りでは。ステアリングのエンブレムが変更されている程度。

搭載しているパワーユニットは、最新の2L直列4気筒エンジン+CVTですが、オールテレインタイヤを装着していることもあり、アクセルを踏んでもスパッと発進しません。しかしこの緩い感覚がまさに、90年代のシボレーS-10ブレーザーなどの乗り味に似ています。

アクセルを踏んでユルユルと発進し、法定速度まで加速していきます。このユルユルとした脱力感のある加速性能が、まさにアメリカンSUVの醍醐味です。時速50km/hくらいで街を流しているだけでも本当に気持ち良くて、こんな感覚を味合わせてくれるクルマはバディのほかには見当たらないでしょう。

バディインテリア04
5人乗車時のラゲッジ容量は542〜580Lを確保。
バディインテリア05
後席をすべて倒すとラゲッジ容量は1150〜1185Lに拡大。

バディは、見た目ばかりが注目されがちですが、シートの座り心地やアクセルペダルを踏んでからの加速フィールもちょっとクラシカルなアメリカンSUVの味わいとなっているのです。さらに、トヨタセーフディセンスを搭載するなど最新の安全装備を装着しているので、安全・安心面はバッチリです。

バディインテリア07
運転支援システムのスイッチはハンドルに設置されている。

自分はまったくサーフィンなどしませんが、このバディはオプションでサーフボードがあっても良いなと思いました。そして、自分の大好きな夏のサウンドをもってドライブするには最高の相棒だと思います。今オーダーしても納車されるのは2年後ですが、それだけ待つ価値のあるクルマであることは間違いないでしょう。

【光岡・バディ20ST 2WD車 Specification】
全長4730mm×全幅1865mm×全高1685mm、ホイールベース 2690mm、車両重量1560kg、最低地上高195mm、エンジン種類 直列4気筒DOHC、総排気量 1986cc、最高出力171ps/6600rpm、最大トルク207Nm/4800rpm

(文・写真:萩原 文博)

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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