オレンジ軍団、コロナを忘れるほど大盛り上がり! 世代交代を感じたオーストリアGP【F1女子のんびりF1日記】

■マックス・フェルスタッペン、3戦連続優勝にファン歓喜!

最高に幸せだったF1ライフ、3週連続開催♪ 毎週F1が見られるとなると、日々の生活も頑張れるわけで。なんだかこの3週間はあっという間に過ぎていきました。F1パワー、恐るべし!

2021年6月20日決勝の第7戦フランスGP6月27日決勝の第8戦シュタイアーマルクGP、そして3連戦ラストとなった2021年F1第9戦オーストリアGP(7月2日〜7月4日)で印象的だったのは、なんといってもマックス・フェルスタッペン(レッドブル)応援団! 母国オランダのナショナルカラー、オレンジ色に染まるスタンドは圧巻でした。

特に今年はコロナウイルス蔓延による自粛生活の疲れもあってか、今までの鬱憤をはらしているかのように大盛り上がり。

オーストリアGP
大盛り上がりなオレンジ軍団(2021年オーストリアGP)

ほとんどの方がマスク無しで、TV越しでも分かる大声援と大合唱(サッカーの試合かと思うほど!)、観客席は100%うまってはいないものの密な状況、アルコールらしきものを飲んで盛り上がっている人、煙たくないのか心配になるほどたかれていたオレンジの発煙筒…。

「コロナって何だっけ?」と思わず忘れてしまうほど、ある意味、非現実的な空間でした。

ファンのパワーをもらい、フェルスタッペンは見事ポール・トゥ・ウイン! ゴールした瞬間、地鳴りが起きたんじゃないかと思うくらいの声援がおき、大興奮の様子が伝わってきました。応援しているドライバーの勝利を現地で見られるって、格別ですよね。

オーストリアGP
マックス・フェルスタッペン(2021年オーストリアGP)

フェルスタッペンも決勝後のインタビューで「最高の気分だよ。クルマはレールに乗っているようで、どのタイヤを履いてもすごく楽しかった。オレンジのファンも素晴らしくて、モチベーションも上がった。ずーっとトラック中にオレンジがあって、本当に感謝しています!」と嬉しそうに話していました。

●ジョージ・ラッセルの走りに感動

オーストリアGP、世代交代を感じさせる良い走りがたくさんありましたよね!

個人的No.1が、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)。2019年にウイリアムズでF1デビューしてから厳しいシーズンが続き、ウイリアムズでは一度も入賞したことがありません。昨年、コロナにかかってしまい欠場となったルイス・ハミルトン(メルセデス)の代役でメルセデスから参戦したサヒールGPでは、予選2番手、決勝9位と実力を見せつけました。

モナコGP
小顔で長身長、まるでモデルさんのようだったジョージ・ラッセル(2019年モナコGP)

そんなラッセルがなんと、予選Q2をミディアムタイヤで突破! ウイリアムズでQ2突破は初めてのことで、エンジニアが涙声で「Q3いったよ」と伝えるシーンは、こちらまでウルウルしちゃいました。とうの本人は、「嘘だろ? ミディアムで?」とびっくり(笑)。

決勝では残念ながら11位と入賞まであと一歩届かずでしたが、F1チャンピオン、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)とのバトルは燃えたなぁ。

後ろからジリジリプレッシャーをかけ続けるアロンソに耐えポジションをキープする姿は、「チームのために1ポイントを絶対にとりたい」という強い想いを感じられ胸が熱くなりました。最後はDRSでパスされてしまいましたが、本当に素晴らしい走りでした! ラッセルとウイリアムズのこれからに期待したいですね。

●ニヤニヤが止まらない!?

ランド・ノリス(マクラーレン)も頑張りました。予選では自身、最高記録となる2番手を獲得! 予選後のインタビュー中、嬉しさを隠しきれないのかニヤニヤがとまらない姿が可愛かった〜。「自分の中で最高のラップだったよ。オレンジのマクラーレンファンがたくさんいて、嬉しいよ」とジョークまで飛び出すほど、ご機嫌でした。

オーストリアGP
ランド・ノリス(2021年オーストリアGP)

決勝では予選3番手のセルジオ・ペレス(レッドブル)とのバトルで僅かに接触。ペレスを押し出したことに対し、ノリスに5秒加算のタイムペナルティが科せられてしまいました。確かにペレスはコースオフしてしまい順位を大きく落とす事になってしまいましたが、私はレーシングアクシデントだと思うんだけどなぁ。

それでもノリスは最後まで諦めず、3位を獲得。「ペナルティがなければ2位だったかもしれない。そこはフラストレーションがたまった。でもメルセデス、レッドブルとレースができるのは嬉しいね」とコメントしていました。

●チームで摑み取った6位

カルロス・サインツJr.(フェラーリ)にも感動しました。レース終盤、チームメイトのシャルル・ルクレールよりフレッシュなタイヤを履いて、ルクレールの背後に迫ってきたサインツJr.。さらにその前には6番手のダニエル・リカルド(マクラーレン)がいます。このままチームメイト同士で戦わせるのか、それともリカルドを攻略するために先にいかせるのか…。

フェラーリはチームオーダーを出し、順位を入れ替える判断をしました。するとルクレールの前に出たサインツJr.が無線で「ありがとう。全力をつくすよ」と一言。く〜、かっこいい!

チームオーダーが出た時って「なんであいつより速く走っているのに先に行かせてくれないんだ」とか、割と文句を言っているドライバーが多い気がするのですが、こうやって感謝の気持ちを伝えるのはいいなと思いました。ルクレールにもこの無線、届いていますようにっ!

オーストリアGP
男気溢れるカルロス・サインツJr.(2021年オーストリアGP)

そしてラスト1周。フェラーリの想いを背負ったサインツJr.が、ついにリカルドをオーバーテイク! 6番手をつかみ取りました。F1は個人戦ではあるけれど、このようなチーム戦もまた面白いんですよね。きちんと仕事をしたサインツJr.、私の中で株が急上昇中であります!!

余談ですが…、キミ・ライコネン(アルファロメオ)の無線も最高に面白かった! チームから「ターン10、トラックリミット」と無線が入ると、「何で今言うんだよ! 何でターン10過ぎた後に言うんだ!!」と大激怒。ライコネン的にはターン10前に注意するように言ってほしかったのでしょうけど、それは中々難しいのでは?

もし私がエンジニアでも、彼なら知っていて注意しながら走るであろうとあえて言わない思います(毎回言ってたら逆に怒られそう)。でも久しぶりにライコネン節全開の無線が聞けて、ひとりで大笑いしちゃいました(笑)。


オーストリアGP
結果は1位マックス・フェルスタッペン、2位バルテリ・ボッタス、3位ランド・ノリスでした(2021年オーストリアGP)

こうして執筆しながら改めて振り返ってみると、オーストリアGPも良いレースでしたよね。今シーズンはいろいろなドライバーが活躍して、毎回表彰台の顔ぶれも違って面白い!

次戦はイギリスGP(7月16日〜7月18日)。インタビュアーに、大好きなジェンソン・バトンが選ばれないかなぁと密かに願っています。

(yuri)

この記事の著者

yuri 近影

yuri

2006年のF1日本GPを観に行ってから、どっぷりF1&ジェンソン・バトンにはまってしまったF1女子。F1が大好きですが、車の運転は下手(小林編集長お墨付き)、メカニズムも苦手、だけどドライバーの知識と愛だけは自信あり! もっと気軽にF1を楽しんでもらいたい、好きになってもらいたいという気持ちで執筆活動をしています。
趣味はバトンの追っかけと、F1海外観戦。現在は新米ママとして子育てに奮闘しながら、のんびり記事を更新中。あたたかーい目で見守っていただけると嬉しいです。
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