■最高峰クラスのワークスライダーは誰に?
ヤマハは、7月2日、市販車ベースのレースとしては世界最高峰のWSBK(スーパーバイク世界選手権)のワークスライダーとして、現在活躍中のトプラック・ラズガットリオグル選手との契約延長を発表しました。
ラズガットリオグル選手は、2023年までヤマハワークスでWSBKに参戦することが正式に決まりました。
●初参戦でいきなり優勝の注目株
ラズガットリオグル選手(24歳)は、2020年からヤマハのWSBKワークスチームに加入したトルコ出身のライダーです。
市販車をベースとしたレースマシン「YZF-R1」での初レースとなったオーストラリア大会でいきなり優勝。その後も好成績を残し2020年シーズンはランキング4位を獲得しています。
その好調ぶりは2021年シーズンも継続中。これまでの3大会で、第3戦のエミリア・ロマーニャ大会(イタリア)のレース2でシーズン初優勝を達成するなど、7回の表彰台を獲得して、現在ランキング2位につけています。
これらの活躍により、ラズガットリオグル選手は、WSBKはもちろん、MotoGPからも注目を集めている選手です。
しかも、ヤマハは、6月末に2輪レースの最高峰「MotoGP」のワークスライダー、マーベリック・ビニャーレス選手との契約を2021年で終了することを発表。その空席にラズガットリオグル選手が入るとのウワサもありました。
今回の契約延長により、ラズガットリオグル選手のMotoGPワークス入りは一旦なくなりましたが、今後の活躍次第では、2024年以降の昇進もあるかもしれませんね。
★トプラック・ラズガットリオグル選手のコメント
「ヤマハは私の家族のようなもので、さらに2年間の契約を結ぶことができて嬉しく思います。2020年に加入したときからYZF-R1は大きく改良されているため、この決断は容易にできました。
現在は、最高のスタッフが目標達成に向けてサポートしてくれており、トップに非常に近い位置でチャンピオン争いを行っています。私はスーパーバイクのパドックが好きで、ここでレースをすることに満足しています。将来的にはMotoGPも考えることがあるかもしれませんが、今はこのスーパーバイクで目標を達成することに完全に集中しています。
このような機会を与えてくれたすべての方に感謝し、ヤマハとともに歩む未来をとても楽しみにしています」
(文:平塚 直樹)