まだ発売前なのに東京で遭遇。メルセデスベンツ Sクラスの新型「マイバッハ」を発見!

■まだ正式発売前なのに、早くもスッピンで東京をドライブ

発売されたばかりの新型メルセデス・ベンツSクラスっぽいけれど、何かが違う。そんな不思議な車両を見かけたのは3月下旬の東京のことでした。

普通の新型Sクラスとは雰囲気が違う。

あっ…このフロントグリルはもしや!? 違和感の理由を探るべく頭をフル回転させた結論は、このクルマは普通のベンツSクラスではなく、最高峰モデルの「マイバッハ」だってこと。

そう考えれば、グリルやホイールのデザイン、そしてSクラスロングよりも大きく感じるボディにも納得です。

とりあえず写真を撮って確認してみると、Cピラーにはしっかりマイバッハのエンブレムが備わっていますね。マイバッハはSクラスの最上級モデルです。

全長は約5.5m。とにかく大きい新型マイバッハ

リヤビューを見ると、トランクリッドには左に「MAYBACH」、右に「S680」のエンブレムが見えます。

S680ということは、排気量6.0LのV12ターボエンジンのモデルのようです。欧州仕様での最高出力は612psとのこと。恐るべきパワーです。

それにしても長い車体。欧州仕様は全長5469mmでホイールベースは3396mm。これはSクラスロングに対してそれぞれ約180mmも延長されていることになります。どおりで大きく見えるわけだ…。

公道テスト中の新型マイバッハ。フロントフェンダーには「V12」のエンブレムも。

ちなみに目撃したのは3月下旬のこと。この時の新型マイバッハはワールドプレミアこそされていたものの、まだ世界のどこでも発売されていなかったタイミング。つまり、オーナー車両ではなく、東京で試作車を使った公道テストをこなしていたと考えるのが自然でしょう。

だからナンバープレートが仮ナンバーと言うのも納得です。とはいえ、どこにも偽装を入れていないスッピン状態で東京の一般道を走っていたのだから驚きですね。

ちなみに輸入車の新型モデルのテストカーは、日本で発売となる1年前には日本の公道でテストするのが一般的なのだそうです。特に、世界でも有数の過酷さと言われる日本の猛暑は、納車してからトラブルが出ないように発売前にしっかりと試しておきたいのだとか。

工藤 貴宏

この記事の著者

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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