トヨタが「ル・マン24時間」で初優勝!ランドクルーザープラドに8年振りのディーゼル復活【今日は何の日?6月17日】

■今日は、おまわりさんの日

6月17日は、「おまわりさんの日」です。1874(明治7)年のこの日、日本で初めて「お巡りさん(警察官)」が巡査制度とともに誕生したことに由来します。警察官の階級には、上から警視総監、警視監、警視長、警視正、警視、警部、警部補、巡査部長、巡査の9階級があります。余談ですが、刑事ドラマの「相棒」の杉下右京は警部、「古畑任三郎」は警部補だそうです。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

2018年ル・マン24時間走行シーン
2018年ル・マン24時間走行シーン
2018年ル・マン24時間初優勝
2018年ル・マン24時間初優勝

2018(平成30)年の6月17日、トヨタが「ル・マン24時間レース」で念願の初優勝を飾りました。残り8時間でトップに浮上したTOYOTA GAZOO Racingの8号車(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ組)が最後までリードを保ち、最後は中嶋選手がチェッカーフラッグを受けました。2位には、同じくトヨタの7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組)が続いて1・2フィニッシュ、20回目の挑戦で初制覇となりました。トヨタは続く2019年も優勝を遂げ、見事2連覇を果たしています。

2015(平成27)年のこの日、4代目「ランドクルーザープラド」にディーゼルモデルが追加設定されました。2008年に当時世界で最も厳しいポスト新長期規制が施行され、2007年以降プラドは一旦ディーゼル車を廃止していました。そして、約8年の時を経て2015年にディーゼル車を復活させたのです。

2015年発売のランクルプラド
2015年発売のランクルプラド
2015年発売のランクルプラド(Rear View)
2015年発売のランクルプラド(Rear View)

搭載されたエンジンは、新しく開発された2.8Lディーゼルターボエンジン。最大の特長は、ポスト新長期規制に適合したクリーンディーゼルであることです。エンジン本体は、圧縮比の低減や噴射を複数回に分ける多段噴射、燃焼室形状の最適化などで改良。排ガスシステムについては、新開発の尿素SCRシステムを採用してNOxを大幅に下げることに成功しました。ポスト新長期規制に適合したプラドディーゼルは、「エコカー減税」と「CEV(クリーンエネルギー車)」の対象となり、最大で約24万円の優遇が受けられることも大きなメリットです。

2015年発売のランクルプラド(Interior)
2015年発売のランクルプラド(Interior)

ディーゼルターボは、ガソリンエンジンよりも低中速トルクが高いため、スピード走行よりも力強いトルクを必要とするオフロード走行に向いています。プラドのような本格オフロードSUVには、ディーゼルエンジンが不可欠です。プラドファンの強い要望に応えて復活したのでしょう。

毎日が何かの記念日。それではまた明日!

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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