BMWの「野獣バイク」がスタイル一新! 軽量化と新エンジンでより俊敏になったS1000Rが登場

■新型LEDヘッドライトでより精悍に!

基本的には街乗り向けなのに、圧倒的な動力性能やアグレッシブなスタイルなどで世界的に人気が高いのが「ストリートファイター」と呼ばれるバイクです。

中でもBMWの「S1000R」は、1000ccのスーパースポーツモデルで、世界の数あるレースでも活躍している「S1000RR」をベースに、高性能の走りはもちろん、まるで肉食系の「野獣」を想起させるカウルレスのネイキッドスタイルなどで、高い人気を誇るロードスターモデルです。

そのS1000Rがフルモデルチェンジを受け、2021年モデルが登場しました! より精悍になったフェイスデザインや車体の軽量化、現行S1000RRと同じ高性能エンジンの採用などで、より刺激的なマシンに生まれ変わっています。

●165psの並列4気筒エンジン搭載

S1000Rは、2014年に初代モデルが登場、2017年にはベースとなるS1000RRのモデルチェンジに合わせて2代目が発売されました。

BMWの野獣バイクS1000R登場
カラーはホッケンハイム・シルバー・ メタリック

3代目となる新型は、2019年にフルモデルチェンジを受けたS1000RRのエンジンやシャシーを継承、必要最小限の装備のみを採用することで、ダイナミックで俊敏なレスポンスを実現したモデルです。

BMWの野獣バイクS1000R登場
BMW・S1000RR

新開発された並列4気筒エンジンは、ベースとなったS1000RRのエンジンより5kgの軽量化を実現。

最高出力はS1000RRの207ps/1万3500rpmに対し、165ps/1万1000rpmですから42psほど出力は抑えられていますが、その分、ギア比の最適化などで、幅広い回転域でより快適な乗り心地を実現します。

BMWの野獣バイクS1000R登場
165psを発揮する並列4気筒エンジン

また、4、5、6速のギアをロングレシオ化することで、郊外での走行でも騒音を抑えると共に、燃費性能を高めるためエンジン回転数を制限するなどのモデファイが施されています。

ちなみに、最大トルクはS1000RRの113Nm(11.52kgf-m)/1万1000rpmに対し、R1000Rは114Nm(11.62kgf-m)/9250rpmと多少増大されており、よりストリートで扱いやすい特性になっているようです。

●クラス最軽量の199kgを実現

車体には、軽量でスリムな独自の「フレックス・フレーム」をS1000RRと同様に採用。フレーム内に組み込んだエンジン自体に、より大きな負荷支持機能を持たせることで、フレーム全体として幅を狭めることを可能としています。

BMWの野獣バイクS1000R登場
ストリートを俊敏に走るのも魅力

これにより、フレームに接触するライダーのヒザ周りがスリム化され、より動きの自由度が高い、リラックスしたライディング・ポジションを実現しています。

また、車両重量は全体で6.5kg軽減することで、同クラス最軽量の199kgを達成。ダイナミックで俊敏な走りに磨きがかかっています。

BMWの野獣バイクS1000R登場
S1000Rのサイドビュー

新型は、安定した走りなどが可能となる制御機能も充実。バンクさせたままブレーキをかける際の安全性を向上させる「ABS Pro」、トラクション・コントロールやウィリー制御機能が装備されたダイナミック・トラクション・コントロール(DTC)などを備えています。

さらに、「レイン」「ロード」「ダイナミック」といった3つの走行モードも用意。路面状況や走行条件、ライダーの好みなどに応じてさまざまな出力特性などが味わえます。

●1眼ヘッドライトを装備

2021年モデルで大きなトピックスのひとつが、新デザインのLEDヘッドライトを採用したことです。

BMWの野獣バイクS1000R登場
S1000Rの新型LEDヘッドライト

先代は2眼式を採用していましたが、新型ではロービームとハイビームをユニット内に備えた1眼タイプを採用。

よりまとまり感があり、シャープなフェイスデザインに生まれ変わっています。

メーターには、外光条件が悪い際でも高い視認性を備える6.5インチのTFTディスプレイを採用。表示内容は、ライダーの目的に応じてカスタマイズすることが可能です。

BMWの野獣バイクS1000R登場
S1000Rのメーター周り。ハンドルはストリートでも扱いやすいバータイプ

速度など通常の公道走行に必要な情報はもちろん、バンク角度や減速度、トラクション・コントロールの状況などを表示することができます。

新型S1000Rの価格(税込)は、178万円〜235万円。

ラインアップには、キーレス・ライド、USBチャージ・ソケット、グリップ・ヒーター、クルーズ・コントロールなどの装備を備えたプレミアム・ラインも用意。よりスポーティな装備のMパッケージでは、カーボン・ホイールも選択できます。

(文:平塚直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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