■フランス本国での価格は約85万円、最長47マイル(約75km)
欧州では、都市部のガソリン、ディーゼルエンジン車の乗り入れが制限(ロードプライシング)される地域があるなどの面もあり、商用でのEVニーズは年々高まっているようです。
2021年5月5日、シトロエンはフランス本国で、バッテリーEVの1人乗り「MY AMI CARGO(マイ・アミ・カーゴ)」を発表しました。フリート向けやビジネスユーザーのために革新的なEVを届けることになります。
ボディサイズは、全長2.41m、全幅1.39m、全高1.52mで、「外は小さく、中は大きく」をコンセプトにデザインされているそう。
このコンパクトボディを活かし、街中での運転はもちろん、駐車なども自在にできるはずです。さらに、衝撃を防ぐ鋼管構造により、2輪車や3輪車に比べて優れた安全性を持ち、悪天候からドライバーや荷物を保護できる利点もあります。
最大積載量は140kg、最大積載量は400Lで、都市部でのいわゆる「ラストワンマイル」配送のドライバーや事業者に向けた理想的なゼロエミッション・ソリューションと位置づけられています。
2人乗りのAMI(アミ)から助手席は、7つのパーツで構成されるカーゴモジュールに変更されています。助手席のカーゴモジュールには、260L/140kgの荷物を積むことが可能。すでにある車内収納と合わせて、合計400Lの荷物を積むことができます。
さらに、折りたたみ式テーブルや安全なスマートフォンストレージも装備されています。搭載されるのは、5.5kWhのリチウムイオンバッテリーで、最長47マイル(約75km)のゼロエミッション走行が可能。標準的なコンセントからのフル充電は3時間。
ほかにも、企業ロゴやカスタマイズされたカラーにパーソナライズすることもできます。
なお、2021年6月初旬からフランスで注文を受付、また、運転席と荷室の間にセパレートタイプのパーティションが用意され、ドライバーを保護し、快適な運転席環境を確保。セパレーティングパーティションには、ドライバーがハンドブレーキを操作するのに十分なスペースを確保するための凹みが巧みにデザインされています。
パーティションの高さは360度の視界を確保するように調整されていて、安全性も考慮されています。
カーゴスペースは、カーゴゾーンの邪魔にならないように垂直に上げて固定することも、車両フロアの高さに合わせて水平に下げることもできます。
後者の場合、最大長さ1.2mの長尺物の積載が可能だそう。また、壊れやすいアイテムを固定するための装備も用意。ほかにも、キャビンの後部にはスマホ、サングラス、財布などの貴重品を収納できる独立した安全なストレージエリアも配置されています。
価格は6,490ユーロ(約85万円)から、リース料金は月々24.18ユーロ(約3200円)からとなっています。
(塚田 勝弘)