■おおっぴらに峠を徹底的に攻める国内唯一の「BRIGヒルクライムチャレンジシリーズ」、今季も大盛況!
いわゆる山道のような公道を封鎖して、その区間のタイムアタックをして順位を競う日本で唯一のヒルクライム競技「BRIGヒルクライムチャレンジシリーズ」の第2戦「恵那モータースポーツフェスティバルin笠置山」が、4月4日(日)に行われました。
このシリーズは全8戦で行われているシリーズ。開幕戦となったのは、2月7日(日)に長野県木曽町で行われた「BRIGスノーチャレンジ」ですが、雪上でのタイムアタックではポイント対象外(シリーズでは、成績上位者で争われる最終戦もポイント対象外)となるため、今回の第2戦は事実上の開幕戦となります。
舞台は岐阜県恵那市にある恵那笠置山モーターパークに上がる一般公道。ここを占有しての開催となります。
このシリーズでは、設定されたコースを1台ずつタイムアタック。2本の走行タイムを合算して、その結果を競うものです。
中部地方を中心に各地からの参戦を集めていますが、今回も75台(エントリー台数は79台)のバラエティに富んだマシンを集めました。また、シリーズ初参戦のルーキーが15名もいるという盛況ぶりで、今後の発展も期待できるものとなっています。
実に様々な車両がエントリーをしていますが、このシリーズでは、年式と排気量、そして自己申告により全10クラスに分けられています。
初年度登録が昭和63年以前の車両で争われる「D(ヒストリック)クラス」および「DL(レジェンド)クラス」、軽自動車が参戦する「Kクラス」。さらに排気量で分けた「A(排気量1500cc以下)」「B(排気量2800cc以下)」「C(排気量2801cc以上)」の3区分(加給装置係数1.7倍、ロータリー係数1.5倍)に、それぞれ「ノービス」と「オープン(Sタイヤ使用可)」という、スキルによる2種類の自己申告によるクラス分け(計6クラス)があり、そしてシリーズ最高峰クラスとなる「X-tremeクラス」があります。
基本的には車検をクリアしていれば、どんな車両でも参戦が可能、ということで、スバル・インプレッサ&WRX、三菱・ラエボシリーズを中心に、古くはトヨタのAE86レビン/トレノから、現行の86、ホンダ・ビートやスズキ・カプチーノ、マツダ・ロードスター、日産シルビアやスカイラインGT-Rといった国産スポーツが一堂に会するような顔ぶれになります。
もちろん輸入車も走りますが、ひと際注目を集める車両が参戦しました。
それがC3コルベットスティングレーです。今回初参加となったオーナーの水川一夫さんは、いろんなイベントに参加してもなかなか自由に走らせるところが無くて、走れるイベントを探してこのヒルクライムにたどり着いたということでした。
子育てもひと段落し、田んぼの中で半分朽ち果てていたというこの個体をレストア。現在はご夫婦でコルベットに乗って国内旅行を楽しんでいるそうです。20年モノというタイヤだったため、雨の決勝では慎重に走って終了となってしまいましたが、次回はタイヤを換えて参戦する、と意気込んでいました。
この笠置山のコースは、前日の練習日こそドライでの走行ができましたが、決勝日となるこの4月3日(日)は予報通り、走行直前から終日雨となっていました。
この雨のため、練習走行の時よりもフィニッシュ位置の変更をし、さらには、セッション中もコースの路面状況や霧の状況をこまめに行うなどの安全対策をしたこともあり、無事に大きなトラブルもなく、縁石にヒットした車両一台を除く全車のタイムアタックを終えることができました。
2021年シーズンは、続く5月15日(土)に第3戦、16日(日)に第4戦の「御嶽スーパークライム」を、長野の木曽御嶽山のふもとで行っていきます。
第5戦および第6戦は現在調整中ですが、木曽郡王滝村で開催予定の第7戦は11月6日(土)。シリーズ好成績の選手のみが参戦できる最終戦はその翌日7日(日)の開催を予定しています。
(青山 義明)
【関連リンク】
BRIGヒルクライムチャレンジシリーズ オフィシャルサイト
http://hillclimbchallenge.com/