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■いまやドライブレコーダーはクルマ生活の必需品!
今の時期は、スタートの季節。「クルマに乗り始めた!」という方も多いのではないでしょうか。カーライフのスタートには不安もありますが、その解消に役立つアイテムといえば「ドラレコ」。そう、ドライブレコーダーですよね。
そんな折、カロッツェリアから気になるドラレコが発売されました。それが「VREC-DH300D」。カーAVのトップブランドがドラレコユーザーの要望や悩みをしっかり受け止め、性能や使い勝手にこだわったモデルだそうです。早速試す機会があったので、速攻レポートをお届けしましょう。
●上質なデジカメを思わせるデザイン
まず商品の構成から。「VREC-DH300D」は、フロントカメラとリアカメラがセットになったドライブレコーダーユニットです。一般的な2カメラタイプのドライブレコーダーと比べ、電源差込口の配置やL型の電源端子により配線の露出を最小限に抑え、スッキリと取り付けることができます。「リアウインドウがスモークで暗くなってるんだけど…」といった方も大丈夫。色の濃さに合わせてリアカメラの露出が9段階に補正できます。
デリカD:5に装着された「VREC-DH300D」のたたずまいは、とてもすっきりした印象。ピアノブラックとマットブラックを組み合わせた本体は高級感があり、上質なコンデジを思わせます。左右幅は90.5mmとコンパクトなのですが、それが使いにくさとはなっていません。このサイズとしては破格の大画面3インチ液晶を備えているうえ、後述するような優れた操作性を備えているからです。
●370万画素(フロントカメラ)という高画素数を実現!
では基本となるカメラの性能をチェック。カロッツェリアはこれまでのドラレコユーザーから聞こえてくる「映像が暗くて何が映っているかわからなかった」という声に応えるため、さまざまな技術や機能を盛り込んだそうです。
まずセンサーの画素数ですが、フロントが約370万画素、リアが約200万画素という第1級のスペックを実現。明るさにもこだわりました。普通、画素数が上がると受光素子の面積が小さくなって記録映像が暗くなってしまうのですが、「VREC-DH300D」の場合はフロントにF値1.4、リアにF値1.8(F値はレンズの明るさの数値、小さいほど明るい)という高級カメラなみの明るいレンズを使うことで、この問題を解決しています。画像処理エンジンは、開発スタッフが膨大な距離を走ってチューニング。走る場所に応じてレンズのF値を最適化するほか、明るい部分と暗い部分が見にくくならないよう自動で露出補正も行います。
実際に都心を走って画像を確認してみました。2560×1440ピクセル(※リアカメラは1920×1080ピクセル)で収録できる高精細画像は、白飛びや黒つぶれが気にならず、キリッとした印象です。数台分離れたクルマのナンバープレートもはっきり認識できます。事故のときなどにモノをいう画角の広さも適切。信号待ちをする歩行者など、周囲の状況まできちんと記録していました。
●ユーザーインターフェイスも秀逸!ボタン操作も快適
もうひとつ、走行時に気付いたのは操作のしやすさです。すでにドラレコを使われている方は、ボタンが小さくて操作しにくかったり、押し間違えてイライラしたりした経験はないでしょうか。「VREC-DH300D」は違います。
設定はボディ右側の4つのボタンで行うのですが、そのボタン操作が配置通りに液晶表示されるんです。このため押し間違えることなく、意図した設定をサクサク行えました。同様にイベント録画(残しておきたい映像を保存する機能。衝撃感知時には自動で行われます)を手動で行いたい時は、ボディ上面右端にあるボタンをタッチ。カメラのシャッターと同じ配置なので直感的にブラインド操作ができて、これもうまい配置だなと思いました。
●暗い場所も自信あり。別売りユニットで駐車監視も可能!
ドラレコでは、暗い場所での録画性能を気にされる方も多いのではないでしょうか。この点も「VREC-DH300D」はぬかりありません。地下駐車場を使って検証してみました。
「VREC-DH300D」はフロントカメラ/リアカメラともに、STARVIS技術搭載のソニー製CMOSセンサーを採用しており、夜間の高解像度録画「ナイトサイト」に対応しています。この効果が、「VREC-DH300D」の搭載する明るいレンズと相まって、頼もしい映像を再生してくれるのです。ヘッドライトを消して駐車場の蛍光灯だけに頼っても、前後の車両のナンバープレートがしっかり視認できます。郊外路の走行時を想定して車間距離を空けてみましたが、ナンバーは読み取り可能でした。
暗所での優れた性能は、夜間のドライブに加えて、駐車場でのセキュリティにも役立ちます。「VREC-DH300D」は別売りの駐車監視ユニット「RD-DR001」を組み合わせることで、駐車中も作動させることができるのです。タイマーが設定できて最大12時間(※SDカードの容量にも依存します)の駐車監視が可能。クルマのバッテリー電圧もモニターしていて、電圧低下の際は自動で録画を停止してくれるすぐれものです。
●SDカードの寿命を知らせる親切設計
ドラレコを使っていると、記憶媒体であるSDカードのエラーで「画像が撮れていなかった」というトラブルが起きることがあります。「VREC-DH300D」にはこんな不具合を低減する工夫も。それがSDカードの安心機能です。
この機能、SDカードの空き容量や書き込み速度などを定期的に検知し、フォーマットのタイミングなどを知らせてくれるもの。さらに別売りのパイオニア製ドライブレコーダー用SDカードを使用すれば、書き込み回数も自動で確認し、SDカードの寿命まで警告してくれる親切設計です。高温や振動など、ドラレコのSDカードは過酷な状況にさらされるので、このあたりはさすがクルマを知り抜いたカロッツェリアならではの配慮だと思いました。
「高性能が直感的に使える、人に優しいドライブレコーダー」。「VREC-DH300D」と1日走り回ってそんな印象を持ちました。高画素カメラや明るいレンズ、暗さにも強いCMOSセンサーが優れた性能を実現しつつ、その性能を分かりやすい操作性とスタイリッシュなボディに融合させた点が画期的だと思います。ドラレコ買い替えを検討中の方はもちろん、初めてドラレコを買うという方も安心です。ぜひカー用品店などで実物をご覧になることをおススメしますよ。
実勢価格は税込みで2万6000円前後を想定しているそうです。
(文:角田 伸幸/写真:前田 惠介、パイオニア)
【関連リンク】
・カロッツェリア「VREC-DH300D」製品情報ページ
https://jpn.pioneer/ja/carrozzeria/recorder_sd/vrec-dh300d/