■ボディサイズや車両重量に大きな変更はないが、エンジン出力は向上させ走行性能アップ!
●10年前の興奮の再来? GRブランドとなった86
ちょうど10年前、第42回東京モーターショー2011の会場で、見るのに最大90分という行列ができたクルマがありました。そのクルマこそ、プロトタイプとして出展された小型FRスポーツのトヨタ86でした。
その後2012年2月に正式発表、4月6日より販売が開始されました。そして約9年というモデルライフを経て、2021年4月5日に2代目となるGR 86が世界初公開されました。
先代モデルはトヨタ86でしたが、新型はTOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)が展開するスポーツカーとして、GR スープラ、GR ヤリスに続くGRブランドのグローバルモデル第3弾として、日本では2021年秋頃に販売開始を予定しています。
新型GRのボディサイズは全長4265mm×全幅1775mm×全高1310mmで、先代と比べて全幅は変更なしですが、全長が+25mm、全高が−10mmとなったスポーツカーらしいワイド&ロー・フォルムです。
デザインは、意のままの走りのための「凝縮」と本質を極める「機能美」を追求。外観はフロントマスクにはGRブランド共通の「FUNCTIONAL MATRIX GRILL」を採用し、機能性とエモーショナルさの表現を両立しています。
また、ベルトラインから水平に通ったフェンダートップによってFR車らしい車両姿勢を表現。
また水平に低く通ったアンダーボディとキャビン後部の絞り込みによってワイドなスタンスと低重心を実現しています。
インテリアでは、水平に構成されたインストルメントパネルとスイッチなどの操作系を最適配置し、運転に集中できる空間を演出。さらにメーターパネルには7インチTFTディスプレイを採用。水平対向エンジンピストンの動きをモチーフとしたオープニングアニメーションはドライバーのマインドをくすぐります。
先代の超低重心FRパッケージを継承しつつ、どんな速度域でも「走る楽しさ」を感じられるハンドリング性能を目指して、ねじり剛性を従来型比約50%向上させるなどボディ剛性を向上。これにより操縦安定性を高めています。
また、ルーフパネルにアルミ素材を採用するなどさらなる低重心化をはじめ、フェンダーのアルミ材採用やフロントシートなどの改良によって軽量化も実現しています。さらに、モータースポーツからフィードバックされた空力アイテムを採用。
エアアウトレットやサイドシルスポイラーなどを盛り込むことにより、操舵応答性や操縦安定性を向上。こうした様々な技術を積み重ねて、86に求められる回頭性の良さやキビキビとした走りをさらに追求しています。
搭載するエンジンは、従来型の2L水平対向4気筒から、新型は2.4Lへと排気量をアップ。最高出力は235ps(+28ps)、最大トルク250Nm(+38Nm)とパワーも向上。0-100km/h加速も6.3秒と従来型より0.9秒速くなっています。
組み合わされるミッションは6速MTとスポーツモードの制御が進化した6速ATを用意。さらに6速AT車にはスバルの運転支援システム「アイサイト」を採用。通常走行時における安全サポートから衝突回避支援や衝突被害の軽減に貢献する総合的な安全技術を搭載しました。
先代モデルとボディサイズや車両重量は変わらないものの、パワーアップした2.4Lエンジンを搭載した新型GR 86。初代で定評のあるコーナリング性能の良さに加えて、パワフルな加速フィールも味わえそうです。秋の登場が今から待ち遠しいです。
(写真・文:萩原 文博)
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