●S660の中古車は流通台数が豊富な現在が狙い目
2021年3月12日、ホンダの軽2シーターオープンカーのS660の2022年3月31日をもって生産終了することを発表。同時にS660最後の特別仕様車である「バージョンZ」を設定しました。
ファイナルモデルとも呼べるこの「バージョンZ」は、ホンダの純正アクセサリーを開発するホンダアクセスの専用カスタマイズパーツを量産過程で装着したコンプリートカー「S660 モデューロX」に、ソニックグレー・パールの特別色のボディカラーをはじめ、ブラック塗装された専用アクティブスポイラー。インテリアのカーボン調パネルなどの専用装備が追加されたモデルとなっています。
生産終了までまだ1年ありますが、S660のようなスポーツカーは生産終了すると中古車相場は上昇すると予想されます。
そこで、現在S660の中古車の相場はどのような動きをしているのかを紹介しましょう。
現在、S660の中古車の流通台数は約620台と非常に豊富です。直近3カ月間の中古車の流通台数は約600〜640台の間で推移しており安定しています。
平均価格は3カ月前の2020年12月の時点では約180万円でしたが、現在は177万円と値落ち傾向になっています。特に年度末となった3月に入り2万円の値落ち幅を記録し、この値落ちは現在も続いています。
中古車の価格帯は約103万〜約400万円と非常に幅広くなっています。初期モデルでも100万円以下の中古車が流通していないのは、新車時は価格が高くて敬遠していたユーザーが中古車となって購入するというケースが多いと考えられます。
今後も価格の安い中古車が中心となって市場から姿を消していくので、相場の最安値が切り上がり平均価格が上昇することになるのです。
現在、S660の中古車のグレード構成はアルファが約480台、βが約55台、モデューロXが約23台。
ファーストエディションと呼べるコンセプトエディションとムゲンRAがそれぞれ約14台となっています。
ミッションはCVTとMTの比率はほぼ50:50となっています。価格帯はCVTが約103万〜400万円。MT車は約118万〜約400万円と若干MT車のほうが高くなっています。
現在は160万円以下の中古車が約160台と豊富ですが、生産終了がアナウンスされた今後は値上がりに転じる可能性は高いです。
したがってこの値落ち傾向が続いている間にS660の中古車を手に入れるのがベターと言えるのではないでしょうか。
このような開発費用の掛かった軽オープンカーは2度と登場することはないので、値上がり前に手に入れるようにしてください。
(文/写真:萩原文博 写真:本田技研工業株式会社)