■ボルタ電池を発明したボルタの命日。
2011年3月5日、東北新幹線で「はやぶさ」が運行を開始しました。鮮やかなグリーンのボディとロングノーズのフォルムで、デビュー当時は国内営業最高速度300km/hを誇りました。
また1827年のこの日、「ボルタ電池」で有名なイタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタが亡くなりました。亜鉛と銅の間に、塩水で塗らした布を挟んだ電池を発明。その後、様々な電池が開発され現在の乾電池へと進化しました。電圧の単位であるボルト(V)は、彼の名前に由来します。ちなみに、現在電動車で使われている「リチウムイオン電池」は、充電ができる2次電池、その原型を開発して実用化の道を開いたのが、2019年度「ノーベル化学賞」を受賞した吉野彰博士です。
さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?
2002(平成14)年3月5日、日産は10年ぶりのモデルチェンジとなる3代目「マーチ」の発売を始めました。
初代マーチは、世界に通用するハッチバックのコンパクトカーとして、1982年10月に誕生した世界戦略車です。内外装を著名なデザイナーのジウジアーロがデザインしたことが話題になり、洗練された親しみのあるデザインと運転のしやすさが人気を呼び、コンパクトカーのパイオニアとして高い評価を受けました。
さらに丸みを帯びたデザインに変更して登場した1992年の2代目は、「日本カー・オブ・ザ・イヤー」、「欧州カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、マーチの人気を不動のものにしました。
そして、2002年に登場したのが3代目マーチです。それまでのマーチの基本コンセプトを継承しながら、2代目よりさらに丸みを持たせエッジを効かせたスタイリッシュなデザインを採用。新たに開発した1.0L、1.2L、1.4Lの4気筒エンジンは、超低排出ガス車の認定を受け、同時に低燃費、高出力を実現しました。当時は、トヨタのヴィッツ、ホンダのフィットなどがデビューしてコンパクトカーの競争が激化した時代でしたが、3代目マーチの初年度の販売は平均1万台/月を超え、その後も最低でも5000台をキープする人気モデルとなりました。
マーチは、当時のコンパクトカーの中では比較的小さく扱いやすい点がアピールポイントでした。ところが、2000年以降、軽自動車が広く豪華な装備を持つようになり、2010年発売の4代目マーチからその存在は薄れてしまいました。また、日産の戦略的にも「ノート」の陰に埋もれてしまい、今や在庫販売の状態、かつての人気モデルも生産を終えるのでしょうか。
毎日が何かの記念日。それではまた明日!
(Mr.ソラン)