■ビキニ・デー。1978年の発売以降現在も続く三菱を代表するコンパクトカー
1954(昭和29)年3月1日、米国が太平洋のビキニ環礁で水爆実験を実施。付近を航行していたマグロ漁船「第五福竜丸」の乗組員23名が被爆し、半年後に無線長が死亡するという不幸な事故が発生しました。これを機に「ビキニ・デー」が制定され、毎年反核集会などが行われています。
さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?
1907(明治40)年のこの日、ダイハツの前身である「発動機製造株式会社」が、当時の大阪高等工業高校(現、阪大学工学部)の校長である安永義章博士や機械科長の鶴見征四郎らによって設立されました。ダイハツは、‘大’阪の‘発’動機の略であることご存知でしたか?
また1978(昭和53)年の3月1日、三菱自動車から3ドアハッチバックのコンパクトカー「ミラージュ」が発売されました。三菱自動車は、三菱重工から1970年に分離独立したメーカーであり、当時は先進技術重視の社風が強く、新型ミラージュにも数多くの先進技術が盛り込まれました。
空気抵抗を抑えるためにボディ表面の凹凸を抑えた「スラッシュサーフェイス」やスラントノーズを採用。直線基調のエッジのきいたヨーロピアンなデザインは、カジュアルなクルマとして若者に人気を博しました。パワートレインは、新型エンジンとアピールポイントである副変速機機構を利用した「スーパーシフト」付4MTで構成。スーパーシフトは、低ギヤ比の「パワー」と高ギヤ比の「エコノミー」の2つの運転モードを切り替えることができる三菱独自の技術です。実質的には8速MT相当になり、切り替えは変速レバーの隣に配置された「スーパーシフトレバー」で行います。さらに、日本初の気筒休止機構付エンジンやターボエンジンも追加で設定されました。
ミラージュは、2000年に一旦生産を中断し、世界戦略車として2012年に復活。現在も6代目が販売されている最古参の国産コンパクトカーかもしれません。コンパクトカーとしては、「ヤリス」と「フィット」、「ノート」の3強の陰でミラージュは目立たない存在ですが、1970年代のような輝きを取り戻してほしいですね。
毎日が何かの記念日。それではまた明日!
(Mr.ソラン)