■レーシーな「Competition」仕様は510PS/650Nm
2021年1月26日、BMWグループ新春記者会見をオンラインで開催したビー・エム・ダブリュー。日本法人であるビー・エム・ダブリューは、2021年9月に創立40周年を迎え、日本で最も古い現地法人になります。
4輪モデルの目玉は、新型BMW M3、M4になります。
縦型の大型キドニーグリルが目を惹く新型M3/M4は、この縦型キドニーグリルをはじめ、水平方向にダブルバーが採用されています。大出力化に対応するべくエンジンの冷却性能を最大限高めるために大型エアインテークを用意。
サイドビューは、Mモデル専用のサイドギル、ドアミラー、ダウンフォース性能を得るためのリヤスポイラーが標準装備されています。リヤビューも非常に印象的で、迫力あるMスポーツエキゾースト、空力特性を高めるためのディフューザー、さらにトレッドをワイドにすることで、ハイパフォーマンスモデルであることを主張した後ろ姿になっています。
ボディサイズはBMW M3 Competitionが全長4805×全幅1905×全高1435mm。BMW M4/M4 Competitionが全長4805×全幅1885×全高1395mmとなっています。
搭載されるパワーユニットは、3.0L 直列6気筒エンジンです。BMW M4が最高出力480PS/6250rpm・最大トルク550Nm/2650-6130rpmを発揮する直列6気筒「BMW Mツインパワーターボ・ガソリンエンジン」。0-100km/h加速は4.2秒。
一方のBMW M3 Competition・BMW M4 Competitionは、さらに出力が引き上げられ、最高出力510PS/6250rpm・最大トルク650Nm/2750-5500rpmを誇ります。圧力損失を最小限にし、流体抵抗も極めて低く抑えることでレスポンスを最適化。
サーキットで培われた多くの技術が盛り込まれています。高効率を実現する吸気ダクト、重量を最適化して高回転まで最大限かつ安定したパワー供給を実現する鍛造ピストンが採用されているのをはじめ、最適化されたブースト圧で迅速かつダイナミックなレスポンスを発揮し、低回転時でも高いトルクを実現するというツインターボの搭載も一例です。
組み合わされるトランスミッションはドライブロジック付きの8速Mステップトロニックで、サーキット走行から快適な街中での走行まで、あらゆる場面に対応するとしています。さらにM4には、ドライバーの意のままにシフトアップ、ダウンが可能なMTも設定されています。
また、運動性能を左右する軽量化も図られています。ボディを含め、ドライブトレーンを構成する各種パーツにアルミニウムを多用することで運動性能を向上。さらに「Mアダプティブ・サスペンション」を標準装備することで、スポーツドライビングのみならず、街中での乗り心地の向上も果たされたそうです。
足元には、よりハードなサーキットでの走行を可能とするため、耐熱、耐フェード性能に優れた大径ブレーキディスク、軽量化された「6ポッドMコンパウンドブレーキ」が標準装備されます。さらに、耐摩耗性能、耐熱性能をより高めた「Mカーボンセラミックブレーキ」をオプションから選択できます。
インテリアにはMスポーツシートをはじめ、Mロゴが付くドアシル、Mモデル専用にデザインされたメーターパネル、M専用ステアリングを採用することにより、ドライバーの高揚感を高めるムードを演出。さらに、スポーツ走行に適した「Mカーボンバケットシート」がオプション設定されています。
M3、M4にはベース車と同様に、ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能などの先進安全装備が満載されていますが、極限のサーキットでの走行を可能とする「トラックパッケージモデル」をM3、M4 Competitionに用意。運動性能をより高めるため、先進安全機能を装備しないことで、約25kgの軽量化を実現しているのが特徴です。
さらに「Mドライバーパッケージ」「Mカーボンセラミックブレーキ」「Mカーボンバケットシート」「Mドライバーパッケージ」などを標準装備とすることで、よりサーキット走行を重視したモデルになっています。
価格は4WDの「BMW M440i xDrive」が1025万円、「BMW M4」が1298万円、「BMW M4 Competition」が1348万円、「BMW M4 Competition Track Package」が1460万円となっています。
(塚田 勝弘)