■ルーヴル美術館との協力関係で生まれた特別仕様車
世界4位の自動車グループとなった「ステランティス」。その中でもフランスの高級ブランドである「DS オートモビル」は、いずれのモデルも独自の世界観が表現されています。
Groupe PSA Japanは、日本における最上級モデルである「DS 7 CROSSBACK」に特別仕様車の「DS 7 CROSSBACK LOUVRE BlueHDi(DS 7 クロスバック ルーヴル ブルーHDi)」を設定し、2021年1月21日から発売しました。
この「DS 7 CROSSBACK」は、マクロン大統領の就任後パレード用にも選ばれています。特別仕様車の「DS 7 CROSSBACK LOUVRE BlueHDi」は「LOUVRE(ルーヴル)」の名からも分かるように、DSオートモビルとルーヴル美術館との密接な協力関係から生まれたモデルです。
見どころは、随所に配されたガラスのピラミッドをモチーフとした意匠で、専用バッジをはじめ、インテリアのディテールなどに特別な装飾が施されています。
DSウイング(フロントグリルフレーム)、ルーフレール、サイドガラスモール、リヤガーニッシュが光り輝くシャイニーのブラックアウトになり、「ブルー アンクル」または「ノアール ペルラネラ」のボディカラーとコーディネイト。
ドアミラーは、ルーヴルのガラスのピラミッドをモチーフとした幾何学模様がレーザー加工で繊細に施されています。また、アルミホイールには、オリジナルデザインの20インチ「ALEXANDRIA」が用意されています。ボディから足元まで、ラグジュアリーなベース車をよりシックに仕立てています。
「LOUVRE」の名が冠された特別なバッジがフロントフードエンブレム、フロントドアサイド、リヤなどに配されています。インテリアには、センターコンソールのフラップのレザーにもガラスのピラミッドがモチーフとされたエンボス加工が施されています。
さらに、シフトレバーまわりのクル・ド・パリ装飾(ギョシェ模様=パリの石畳を図案化した伝統装飾様式)も優美なムードを演出しています。
インテリアは、カタログモデルではオプションで最上級の仕立てになる「OPERA」がベースになっていて、インパネ全面にはムラ染のアートフィニッシュレザーが貼られていて、ラグジュアリーなムードがさらに強調されています。この革を縁取るネックレスのようなパールトップステッチは、オートクチュールの縫製の技法をアレンジしたものだそう。
シートは、DSオートモビルのシグネチャーとなったナッパレザーによるウォッチストラップシートが用意されています。シート座面と背面のレザー部分に腕時計のブレスレットをデザインモチーフとした深い掘り込みがあり、これはそれぞれ一枚革だそうで、革の貼り合わせや縫い付けでありがちな固さが排除されています。これらもフランスの伝統的な皮革加工の技術をアレンジしたものです。
このように、ルーヴル美術館とDSオートモビルによる特別仕様車ならではの様式美を備えています。
搭載されるパワートレーンは、2.0Lディーゼルターボに、8速ATである「EAT8」の組み合わせで、ガソリンのNAエンジンで4.0Lに相当する最大トルク400Nmを2000rpmという低回転からワイドに発生し、ほぼ常にロックアップを行う「EAT8」と相まって、アクセルワークに即座に反応するハイパフォーマンスが自慢です。
オーナーのファッションのみならず、品格や運転マナーもクルマから問われそうな(!?)特別仕様車の「DS 7 CROSSBACK LOUVRE BlueHDi」。価格は660万円となっています。
(塚田 勝弘)