阪神・淡路大震災から26年。トヨタ異業種プロジェクトからは「Will Vi」誕生【今日は何の日?1月17日】

■シンデレラのかぼちゃの馬車のようなクルマが登場!

1995年1月17日午前5時46分、未曽有の大災害を引き起こした阪神・淡路大震災が発生しました。愛知県に住んでいた私は、震源地から300km以上も離れているのに、その振れの衝撃にびっくりして目を覚ましました。想定外の地震に支援活動が進まない中、学生を中心としたボランティア活動が活発に行われ、これを機に日本で災害ボランティア活動が定着したと言われています。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

2000年1月17日、奇抜な一風変わったスタイルで目を引いたトヨタの「Wil Vi(ウィル・ヴィアィ)」が発売されました。

2000 Will Vi
2000 Will Vi

Willブランドは、トヨタが中心となって花王や松下電器、アサヒビール、近畿日本ツーリストと共同で進めた異業種プロジェクト、20代~30代の若い層をターゲットにした魅力的な商品開発を行う取り組みです。ブランド開発の第1弾のクルマが「Will Vi」、その後「Will VS」、「Will CYPHA(サファイヤ)」と続きました。

2000Will Vi 内装
2000Will Vi 内装

「Will Vi」は、ヴィッツのプラットフォームを利用した4ドアセダン、何よりもシンデレラ物語に出てくる「かぼちゃの馬車」をイメージした奇抜なスタイルが特徴でした。ハンドルやメーター、シフトノブなどの内装も女性が好みそうなお洒落な造りとなっています。結果として、購入者の約半数は20~30代の女性だったそうで、一方でスタイル重視のクルマなので取り回しが難しいという不満も結構あったようです。「Will Vi」は個性的なスタイルで目を引きましたが、販売は伸びず「パッソ」や「ヴィッツ」の登場とともに短命で消えていきました。

2000 Will Vi シート
2000 Will Vi シート

初めて街で「Will Vi」を見たとき、トヨタらしくないクルマ、奇抜すぎて購入者は限定されるだろうなというのが第一印象でした。奇抜すぎてウケなかったということでしょうか。

毎日が何かの記念日。それではまた明日!

(Mr.ソラン)

この記事の著者

Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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