■エクステリアデザインのために全長を伸ばす
クロスオーバーSUVとして誕生した三菱自動車のエクリプス クロスが2020年12月にマイナーチェンジを受けました。PHEVモデルが加わったのが最大のトピックスで、ほかにもエクステリアが大幅に変更されています。
フロントマスクは、三菱らしさが増した「ダイナミックシールド」が進化。吊り上がった細目のヘッドライトは、上側にポジションランプ、デイタイムランニングランプ、ターンランプが配され、その下側にヘッドランプ、一番下にフォグランプが配されています。
デザインだけでなくライトの配置も変更され、ランプ類はLED化されていて、迫力ある顔つきになっただけでなく先進性もアピールしています。
また、マイナーチェンジにも関わらず全長が140mmもストレッチされているのもポイントです。中でもリヤオーバーハングは105mmも延長され、伸びやかなフォルムに刷新されています。
新型のボディサイズは全長4545×全幅1805×全高1685mm、ホイールベースは2670mm。最小回転半径は5.4m。改良前のボディサイズは全長4405×全幅1805×全高1685mmで、ホイールベースは変わっていません。
つまり、全長は延長されてもキャビンの広さは変わっていないことになります。
また、ドアミラー下付近からテールランプに向けて駆け上がるキャラクターラインによる鋭さは改良前と同じで、ドアアウターハンドルはこの印象的なキャラクターラインに合わせた成形になっていて、操作性とデザイン性の両立が図られたそう。
足元には新デザインの18インチアルミホイールが配されていて、躍動感を抱かせる見どころになっています。前後フェンダーフロントマスクと同じくらい変わったと感じられるのがリヤビュー。マイナーチェンジ前は、リヤウインドウ(リヤゲートウインドウ)が上下2段式のダブルウインドウでしたが、新型はシングルガラスのすっきりした造形になっています。
リヤコンビランプは「Y」の字を横にしたようなデザインになり、上下方向と水平方向に広がり立体的なものになり、パジェロ伝統のリヤスタイルから発想を得たという造形により逞しさが増しています。シングルガラスの採用でも同SUVの特徴であるハイデッキ感はあり、お尻がキュッと持ち上がったような逞しさが印象的です。
ボディカラーでは、有償色の「ホワイトダイヤモンド」が新たに加わり、パールの白い輝きと金属のような陰影が味わえるハイクオリティな見た目を堪能できます。
新型エクリプス クロスは、キリッとした顔つきとシンプルでありながらSUVらしい存在感のあるリヤビューを得て、エクステリアデザインからも新しさを存分に感じさせる仕上がりになっています。
(文:塚田 勝弘/写真:井上 誠)