■急速な感染拡大を受けての開催中止
1月23日に予定されていたピレリスーパー耐久シリーズ2020最終戦「SUZUKA S-TAI」について、鈴鹿サーキットを所有する株式会社モビリティランドとスーパー耐久シリーズのオーガナイザーであるスーパー耐久機構が1月13日に大会の中止を発表しました。
中止理由は新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴うもので、隣県の愛知県が緊急事態宣言の対象地域になるなど、予断を許さない状況下での開催は安全性を確保できないということとなります。
株式会社モビリティランドが1月13日に発行したリリースでは「本日15:00に、新型コロナウイルスの感染拡大により、近隣府県から緊急事態宣言が要請された社会状況を受け、お客様および関係者の皆様の安全・安心を最優先に考慮し、開催中止を決定いたしました」とあります。
●ポイント争いはどうなる?
もともと2020年春の感染拡大時と、それに伴う緊急事態宣言により大幅にスケジュールが変更となったピレリスーパー耐久シリーズ2020。
ようやく2020年9月に開幕戦が開催されましたが、これがいきなり富士24時間レースという過酷なもの。そして他カテゴリーとの調整を図りながら最終戦が年をまたいだ2021年1月23日ということとなりましたが、この感染拡大により中止となってしまったのは先述のとおりです。
今回の中止を受け、気になるのがポイント争い。第5戦オートポリスで既にチャンピオンの決定しているクラスもありますが、多くのクラスでは最終戦に持ち越されていたシリーズチャンピオン。今シーズンは有効レースが5戦ということで、最終戦が行われていれば6戦中でポイント数が高いレースを5戦選んでシリーズランキングとするはずでした。
鈴鹿戦中止により第5戦オートポリスまでのポイントでチャンピオンが確定することになるようで、その場合のオーバーオールのチャンピオンとなるのはST-XクラスのHIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3となりそうです。
チャンピオン争いには絡みませんが、シリーズ後半に調子を上げてきたD’station Vantage GT3の走りも期待されており、そんなST-Xクラスのバトルを観ることが出来ないのは残念な限りです。
今シーズンは第5戦で終了ということになりましたが、来る2021シーズンはコロナ禍終息の上でスケジュール通りに開催されることを願って止みません。
なおチケットの払い戻しについては1月18日に鈴鹿サーキットの公式サイトにてインフォメーションが発表されます。
(写真・文:松永 和浩)
【関連リンク】
ピレリスーパー耐久シリーズ公式サイト
https://supertaikyu.com/
鈴鹿サーキット公式サイト「ピレリスーパー耐久シリーズ2020 第6戦 SUZUKA S耐」の開催中止について https://www.suzukacircuit.jp/s-taikyu_s/