■163PS/380Nmの「35TDI」と、190PS/400Nmの「40TDI」を設定
2020年10月にマイナーチェンジを受けたばかりのアウディA4(セダン、アバント)に、クリーンディーゼルエンジン搭載車が追加設定されました。今回、新たに加わった2.0L直列4気筒ディーゼルターボのTDI仕様は、A4シリーズとして初めてのクリーンディーゼルエンジンになります。
「35 TDI」には、アルミニウム製のクランクケースや鍛造ピストンを採用することで、20kg以上の軽量化が果たされた2.0Lの直列4気筒DOHCディーゼルターボが搭載され、最高出力163PS・最大トルク380Nmを発揮。組み合わされるトランスミッションは、高効率化が図られた7速Sトロニックで、駆動方式はFF。
さらに、ベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)とリチウムイオンバッテリーを搭載する12Vマイルドハイブリッドシステムも搭載され、減速時の回生機能を高め、コースティング(惰性走行)時にエンジンを完全に停止するなどにより、WLTCモードは17.1km/Lで、低燃費も魅力です。
「40 TDI」は、最高出力190ps・最大トルク400Nmというアウトプットで、トランスミッションは「35 TDI」と同じく7速Sトロニック。駆動方式は、機械式センターディファレンシャルを搭載した4WD(quattro)システムで、ダイナミックな走りを可能にするそう。
パワフルな2.0Lディーゼルターボの「40 TDI」を積むA4セダンの0-100km/h加速は7.7秒、最高速度は241km/hに達します(欧州仕様車の測定値)。なお、「35 TDI」「40 TDI搭載車」は、エコカー減税対象です。
グレード展開は「advanced」と「S line」の2つで、「advanced」にはLEDヘッドライトやLEDリヤライト、ダイナミックターンインディケーター、サイドスカートなどを備え、従来の「S line」よりもさらにスポーティなものになっています。
新しい「S line」には、ボンネットスリットや専用バンパー、チタンブラックのハニカムメッシュシングルフレームグリルなど、レーシーな「RS」モデルのデザイン要素が散りばめられています。インテリアには、ブラックグラスルックコンソールパネルが標準装備されていて、定評ある質感がより引き上げられています。
2020年秋にマイナーチェンジを受けた現行A4シリーズは、ドアパネルまで手が入れられるなどエクステリアデザインが刷新され、全車にブリスターフェンダーを備え、全幅を5mm拡大。インテリアには、最新のインフォテインメントシステムの「MIB3」が初採用され、先進性、使い勝手の向上が図られています。
先進安全装備では、歩行者検知機能付アウディプレセンスシティをはじめ、渋滞追従支援機能付アダプティブクルーズコントロールなど、街中はもちろん、ロングドライブでのドライバー支援システムも充実しています。
その最新アウディA4に加わったディーゼルエンジン搭載車は、年間走行距離が長くなるほどオススメで、グランドツーリング(セダン、ワゴン)としての資質も高まっているのは間違いなさそう。ディーゼルエンジン搭載車の価格帯は、A4セダンが538万円〜612万円。A4アバントが567万円〜641万円です。
(塚田 勝弘)