フォード■ヘンリー・フォードが「従業員の8時間労働と日給5ドル賃金導入」を宣言!
1882年(明治15年)の1月5日は、馬車鉄道が新橋~日本橋間に開通した日です。馬車鉄道は、鉄製のレールの上の客車を馬に引かせる乗り物です。原始的なようですが、これが後の都電や市電として発展し交通機関の原点となったのです。馬力というだけあって、お馬さんは古代から人間のために貢献してくれてますね。
さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?
1914年の1月5日は、フォード社を創立したヘンリー・フォードが、「従業員の8時間労働と日給5ドル最低賃金導入」を宣言した日です。
ヘンリー・フォードは、ベルトコンベアによるライン生産方式によって大量生産を行い、「クルマを大衆化した自動車の育ての親」です。1908年に発売した「T型フォード」は、安価なこともあり大人気となりましたが、大きな課題がありました。それは、ライン生産に従事する人材の確保でした。当時、賃金は日給2ドル程度と安く、ハードな単純作業に辞める工員が多く、ライン作業が滞ることは日常茶飯事でした。そこで、大量生産を維持するためにヘンリー・フォードが考えたのは、思い切って日給を倍にすることでした。
当然人件費は上がりますが、人材募集や社員教育などの経費fo-do削減と優秀な人材が集まることによる生産性の向上によって、全体的な経費は低減できたのです。さらに、従業員が自社のクルマを購入できるようになって、社員のモチベーションが大きく向上したことも会社成長の原動力になりました。大量生産方式の完成によって、10年後には車両の価格は半分以下になり、米国のクルマの半分がフォード製になったのです。
自動車産業の歴史を変えたライン生産による大量生産は、そのシステムの構築だけでなく、従業員の力によって成し遂げられたのです。「企業は人なり」や「人材こそ最大の財産」と言われますが、ヘンリー・フォードは100年以上前にそれを実践したということですね。
毎日が何かの記念日。それではまた明日!
(Mr.ソラン)