■12月30日は地下鉄記念日。87年前に豊田自動織機が自動車部門の設立を決議
1927(昭和2年)の12月30日、現在の東京メトロ銀座線の上野~浅草間に日本で初めて地下鉄が開通しました。所要時間は4分50秒、運賃は10銭だったそうです。調べてみると、当時の1銭は約6円なので運賃は約60円、現在170円ですから意外に安いですね。
ちなみに、地下鉄の電車の屋根にはパンタグラフがありませんね、電気はどこから供給されているのでしょうか? 実は、走行レールの脇に敷設されたもう一本のレール(サードレール)に電車側に取り付けたバーを接触させながら取り込んでいるのです。
電気自動車も、道路に充電レールを埋め込んだ電気道路を使ってワイヤレス充電する技術開発が進められています。走りながら充電できれば、EVの課題である充電時間と航続距離の2つの問題が一気に解決できるのですが、まだまだ先のようですね。
さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?
1933年(昭和8年)の12月30日は、トヨタ創業者の豊田喜一郎が豊田自動織機内に自動車部門を設立することを臨時取締役会に要請して、承認された日です。周囲は新しい事業への参入に対して反対しましたが、父親の豊田佐吉は「おまえは自動車を作って国に尽くせ」という言葉を残して、1930年に急逝したそうです。このシーンは、映画やTVドラマで再現されていますし、You Tubeのアニメにもありますよ。
この日から、トヨタのクルマづくりが始まったわけですが、豊田喜一郎が目指したのは完全オリジナルの国産車の製造と日本の自動車産業の発展でした。当時は国産車と言っても名ばかりで、米国メーカーの部品と技術を使って組み立てるだけのクルマでした。失敗に失敗を重ねながらも、わずか1年半の1935年には、自社技術だけで製造した「G1型トラック」と「AA型乗用車」が完成。翌年販売を始めましたが、トラブル続きで修理に追われて大変だったそうです。
参考までにこの時期、日産は1933年に前身となる「自動車製造株式会社」を設立、ホンダは影も形もありませんでしたが、本田宗一郎が浜松で「アート商会」という修理工場をやっていました。
そして、大戦が終わりゼロから再スタートして1955(昭和30年)日本初の本格乗用車クラウンを発売。その後、コロナ、パブリカ、カローラと次々にヒット商品を生み出し、日本自動車メーカーのトップへと躍進したのです。
毎日が何かの記念日。それではまた明日!
(Mr.ソラン)