ヤリスWRC、アルペンクラシックラリーのギャラリーステージで走りを披露

■さらには全日本ラリー最終戦登場予定のGRヤリスも走る!

2020年のWRC日本ラウンド「ラリージャパン」の開催が新型コロナウィルス感染拡大のため延期となってしまいましたが、そのラリージャパン2020開催予定であった、11月の第三週の週末、その開催地周辺では、2021年のラリージャパンに向け「1年前イベント」と題した催しが開催されました。

仕掛け花火
仕掛け花火には、ラリージャパンを迎えるメッセージが浮かび上がる

ラリージャパン併催という形で開催予定だったアルペンクラシックラリー(ACCR CENTRAL RALLY 2020)は、ラリージャパンが無くなったものの、単独での開催となりました。当初の予定よりも大幅な台数減となったものの、16台のクラシックカーがサービスパークとなる愛知県豊田市のスカイホール豊田駐車場に集結しました。

岡崎公園大手門にラリーカー展示
岡崎城大手門前に登場したラリーカーと、グレート家康公「葵」武将隊

11月21日~22日の2日間で合計8本のスペシャルステージ(SS)を走り切る今回のACCRで唯一のギャラリーステージとなるのが愛知県岡崎市に設けられたKURUWA SSの2本のSS。岡崎城のある岡崎公園とその周囲に広がる乙川河川敷がその舞台となりました。

ACCR
岡崎城をバックに走行できる乙川河川敷特設コースQURUWA SS

その乙川河川敷では、ACCRのラリーカーを前に、ヤリスWRCがデモランを披露。河川敷に設けられた岡崎SSとして用意される特設のコースから外れ、豪快に砂を巻き上げながら走行を披露。

ACCRでヤリスWRCが走る試走を含め、この日3回の走行の中には、この岡崎市出身のレースクイーンである橘 香恋さん(「岡崎市ラリー応援隊」副隊長)も同乗し、この走行を体験しました。

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1984年式ランチア037ラリー(星野 茂/大石隆俊組)

ACCRのラリーカーたちは、基本的にはターマック仕様の車両での参戦で、このラリー中唯一のダートのセクションであり、苦戦する車両も多かったようですが、多くのギャラリーの前で見事な走行を披露しました。

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2020年式ADVAN CUSCO Yaris GR4(柳澤宏至/保井隆宏組)。出来上がったばかりの車両のシェイクダウン? 翌週の全日本・唐津戦に向けて準備万端

参戦する16台のクラシックカーの中に、最新モデルが一台走行しました。それが、キャロッセが製作したGRヤリス「ADVAN CUSCO Yaris GR4」。

搭乗するのは、全日本ラリーに参戦している柳澤宏至/保井隆宏ペア。少しのんびりとしたクラシックカーラリーとは異なる、全日本JN1クラスを走行する車両の走りを楽しむこともできました。

このギャラリーステージの実況は、レース・アナウンサーとして人気のピエール北川さん。解説には日本を代表するトップラリーストでPCWRCチャンピオン経験ももつ新井敏弘選手が参加し、多くのギャラリーをトークでも楽しませてくれました。

SSの1本目と2本目の間には、岡崎市街地を回るリエゾンがあり、リグループの後は、岡崎城の天守閣を持つ岡崎公園内を走行。紅葉に色づく公園内を全車が駆け抜けました。

2021年のWRCのスケジュールには組み込まれており、2021年11月11日~14日に愛知と岐阜の両県にまたがる形で開催となる予定です。

この記事の著者

青山 義明 近影

青山 義明

編集プロダクションを渡り歩くうちに、なんとなく身に着けたスキルで、4輪2輪関係なく写真を撮ったり原稿書いたり、たまに編集作業をしたりしてこの業界の片隅で生きてます。現在は愛知と神奈川の2拠点をベースに、ローカルレースや障がい者モータースポーツを中心に取材活動中。
日本モータースポーツ記者会所属。
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