日産が全米で2020年10月下旬から新型ローグの発売を開始。エントリーモデルは約270万円から

■事業構造改革「Nissan NEXT」を牽引する新型車の1台

2020年10月19日、日産は新型「ローグ(日本名エクストレイル)」を10月下旬からアメリカで販売を開始すると明らかにしました。

新型ローグ
新型ローグ(2021年モデル)のエクステリア

新型ローグのボディサイズは、全長約4648×全幅約1839×全高約1699mmで、現行エクストレイル(日本仕様)の全長4690×全幅1820×全高1740mmと比べると、全高が低くなっているほかは、大きくは変わっていません。ただし、アメリカ仕様値と日本仕様値と測定(計測)方法の違いも加味する必要があるかもしれません。なお、ホイールベースは2705mmで同値です。

日産では、新型「ローグ」は事業構造改革「Nissan NEXT」を牽引する新型車の1台と位置づけています。現行エクストレイルと比べると、顔つきは日産の「Vモーション」が採用されるのはもちろん、大開口フロントグリルや存在感が格段に増した前後ライトなど、より大胆に力強さが増した印象。

新型ローグ
サイドまで大きく回り混むテールランプが目を惹く。SUVらしい力強さが特徴

同社では、新型「ローグ」は様々な用途で活躍するSUVに仕上げ、楽しく、冒険心を駆り立てるローグのスピリットをデザインで表現したとしています。

大胆で力強いエクステリアは、日産が強調しているように写真からもアスリートのような力強さが伝わってきます。一方のインテリアは、家族が快適に過ごせる洗練されたデザインを採用。ボディカラーには、ローグ初の5種類のツートンカラーが設定されています。

新型ローグ
新型ローグのインパネ

また、新型「ローグ」には「new CMF-C/D」という新開発のプラットフォームが採用され、走行性能、運動性能を実現しているそう。

安全面でも全方位運転支援システム(セーフティ・シールド360)が標準装備されるなど、クラストップレベルの安全性を実現しています(AutoPacificセグメンテーションに基づく2021年製ローグと北米市場における他社比較)。

新型ローグ
新型ローグのフロントシート

パワートレーンは、幅広いユーザーに訴求すべく、最新技術が数多く搭載されていて、パワフルな2.5L DOHC4気筒エンジンや新開発の「ビークルモーションコントロール(車両制御技術)」を採用することで、ユーザーにワクワクするドライビングを提供するとしています。

組み合わされるトランスミッションはCVTで、FFと4WDを設定。さらに、進化したプロパイロット(北米名:ProPILOT assist with Navi-link)も用意され、ナビの地図情報を活用して高速道路のカーブや分岐などで適切な車速に調整する新機能を備え、通勤時の渋滞や長距離移動する際など、高速道路などにおけるドライブのストレスをより軽減するとしています。

新型ローグ
新型ローグのラゲッジスペース。荷室下、両サイドの大きなスペースも特徴のようだ

日産はこの新型「ローグ」をはじめ、今後、日産初のEVクロスオーバーである日産アリアや、先日発表されたフェアレディZ プロトタイプの市販モデルなどを投入することで、北米市場における同社のモデルラインナップを刷新、充実させる構えです。

北米での主力モデルであるローグのフルモデルチェンジによりコロナ禍で落ち込む新車市場のテコ入れになるか注目です。日本でも人気のエクストレイルも次期型への期待が高まります。

なお、新型ローグの北米でのエントリー価格は25,650ドル(約270万円)とアナウンスされています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる