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■日本開催時期も含め堅実な2021年のWRCカレンダー
●日本へは11月にやってくる!
新型コロナ禍に遭遇した2020年は、多くの人にとって現在進行形で厳しい日々になっていると思う。100年に1度クラスの厄災と言ってもよかろう。実際、日本の人口の40%以上罹患し死者数39万人と言われるスペイン風邪のパンデミックは1918年だった。スペイン風邪と比べたら新型コロナの方が少しだけマシか? いずれにしろ不運を諦め、楽しい明日を考えるべきだと思う。
そんな状況の中、今年中止になってしまったWRCジャパンの開催が早くも決定した! 思い返してみると2019年は開催確実かと言われていたのにドタンバで落選。今回も昨年夏まで2020年のカレンダーがなかなか決まらずハラハラした。けれど2021年についていえば、全12戦の最終戦として11月11~14日開催として発表されたのだから嬉しい。これで準備も始められます。
ちなみに2021年のカレンダーを見ると例年と大きく違う。通常だと1月にモンテカルロでシーズン開幕し、2戦目は厳寒のフィンランド。そして3戦目に中南米といった展開だった。どうやらFIAも来年前半は渡航制限など残ると判断したのだろう。6月上旬の第5戦イタリアまでずっとヨーロッパ。南米チリが9月上旬。そして日本は11月中旬と言った具合。堅実なカレンダーだと思う。
●愛知県や岐阜県には延べ100万人を超える人が訪れる!?
WRCと聞いても多くの人からすれば関心薄いことだろう。けれど開催されたら予想外の人気に驚くに違いない。WRCの認知度、少し古くなるがJリーグ始まる前のサッカーや、2019年のワールドカップ開催前のラグビーのようなもの。アメリカと日本を除く世界規模で大いなる人気を集めているのだった。開催地となる愛知県や岐阜県には延べ100万人を超える人が来るに違いない。
参考までに書いておくと、2004年から2007年までWRCを開催した北海道の帯広は人口の少ない地域ながら毎回20万人を超える観戦者が集まった。宿泊施設も飛行機などの交通手段も大入り満員! 桁違いに人口の多い中部開催となれば、下を見て5倍の観客になることだろう。しかも競技期間3日間。宿泊を伴うため、地域の経済効果だって予想をはるかに超える規模になる。
WRCだけでなく自動車業界は2021年の夏あたりから新型コロナ禍から抜け出す気配が濃くなっていくと思う。たとえば厳しい状況になっている日産。来年に入り新世代eパワーを搭載するノートやエクストレイルなどデビュー。赤字脱出に向け大きく進むに違いない。すでに全開となっているだろうトヨタやスバルに日産が加わったら明るい雰囲気になること間違いなし!
もう少しの辛抱です!
(文:国沢光宏)