スーパーフォーミュラ挑戦のチャンスを掴んだ名取鉄平選手の挑戦【スーパーフォーミュラ2020】

■あくまでも目標はF1! 世界を相手に戦う日本の若武者

●スーパーフォーミュラとスーパーフォーミュラ・ライツへのダブルエントリーに挑戦するも、ハードスケジュールと酷暑には敵わず…

いよいよ開幕したスーパーフォーミュラ(SF)とスーパーフォーミュラ・ライツ(SFL)。どちらのカテゴリも毎シーズン手に汗握る熾烈なバトルが展開されています。ところが、新型コロナウイルス感染症の影響によって、参戦を見送ったチームや渡航制限などでエントリーしていても現状参戦の見通しが立たない海外の選手がいる2020シーズン。

そんな中、今回のもてぎ大会でその両カテゴリにダブルエントリーした一人のドライバーがいます。それが、名取鉄平選手。

昨シーズンはF1のサポートレースとして行われるFIA-F3と、ユーロフォーミュラ・オープンという世界を舞台に戦い、またclicccarテストドライバーでもある元F1ドライバー・井出有治さんも一目置く存在で、clicccarでもヨーロッパへ行く前の2018年から応援してきた名取選手にお話を伺いました。

── もてぎSFとSFL、ダブルエントリーお疲れさまでした。まずは率直なご感想をお聞かせください

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ツインリンクもてぎでSF19をドライブする名取選手

「今週は本当に一週間通してかなり忙しい週末でした。まずSFのエントリーが急遽火曜日に決まって、それからチームの方にはシート合わせなどの準備を含めて夜中まで手伝っていただいて本当に感謝しかないです。」

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年間エントリーしているSFL

「それで木曜日に(サーキットに)入ってSFLもそこから始まったんですけど、(元々年間エントリーしていた)そっちのほうが全くいい感触がなくて、もうどうすればいいのかわからないっていうくらい厳しい状況で本番を迎えました。」

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SFLは厳しい中レース1で3位表彰台を獲得!

「(SFLの)予選もかなり厳しくて結果として6番7番グリッドで、レース1では周りのスタートの運もあってなんとか3位表彰台に上がれて、その時の自分のポテンシャル的にはなんとかまだ良かったかなと思えたんですけど、日曜日のレース2では7位、レース3では5位ということで、やはり厳しいレースが続いたので、次の岡山までに改善していきたいですね。」

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SF19をドライブする名取選手

「SFのほうは、(金曜からの)走行データ上とかだと良いタイムが出せるポテンシャルはあったんですけど、SFLとはタイヤのグリップレベルが全然違いますし、ダウンフォースだったりターボエンジンだったりっていう部分で扱いが凄く難しかったというのが第一印象です。
それでそのまま日曜の予選までにトータルパッケージとして合わせきる事ができなくて結果自体は良くなかったんですけど、自分のドライビングの幅は広がったかなと思います。自分にとってはいい経験ができた、すごい財産になりました。」

── SFに関しては以前の合同テストでも乗ったことはなかったと記憶しています。この週末が本当に初めてのドライブだったと思うので、かなり大変だったんじゃないですか?

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SF初ドライブでもてぎを走行

「そうですね。でも乗る前に想像していたよりは全然乗れないってわけではなかったです。ただ、乗れるけどタイムが出せるかはわからないっていう感じだったので、予選Q3まで行けていたらある程度の結果も残せたと言えたのかなと思います。」

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SFL決勝を走る名取選手

「その(SF予選後に行われたSFL決勝レース1)後に脱水症状になってしまって、体力的には走っている間は問題なかったんですけど、(土曜日の走行がすべて)終わってホッとしてちょっと気が緩んだ瞬間に起こしてしまったことなので、そこは悔しいと言うか、まだまだやれることがあったかなと思うので、次に向けての課題の一つだと思っています。」

── 土曜日の走行後の暫定表彰式も欠席してメディカルセンターにということでこちらも心配しましたが、日曜日のフリー走行と予選は走行しました。で、その後リタイヤ届けということでしたね

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SF19をドライブする名取選手

「正直(SF決勝も)走れる体力は全然あったんですけど、走るかどうかを決めることができるのは僕ではなく、結果として出走することができなかった原因は自分が起こしてしまった事なので、しっかり反省して今後はこういう事が起きないようにしたいです。」

── 今シーズンは特にコロナの事があって、また次戦もっていう話も、もしかしたらあるんじゃないかと思いますが?

「今回は本当に話が決まったのが火曜日の夜で、準備に丸一日もかけられない状況だったので、もし次戦もっていうお話があれば一日でも早く、しっかり準備していきたいと思います。それはもちろん少しでも良い結果を出すためですし、今後のキャリアに繋げていきたいと思うので、とにかく頑張りたいです。」

── とは言ってもやはり今シーズンはSFLが主戦場だと思いますので、そちらのほうの意気込みをお願いします

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まずはSFLで結果を出したい

「そうですね。やっぱりライツで結果を残せば来年以降SFのレギュラーシートを獲得できるチャンスもあると思うので、今シーズンはライツを第一に頑張りたいと思います。」

── ちなみに去年は海外で1年間活動してこられて、今現在はどこを目指しているんでしょう?

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目標はズバリF1!世界を相手に戦いたい

「今の目標は以前から変わらずF1なんですけど、ただ去年1年海外で戦ってみて海外のレベルの高さも痛感したので、今年国内に戻ってきて、こんなところで負けているわけにはいかないですし、ここで勝つことが最終目標ではなくて、ここで勝ち抜いてヨーロッパで再び戦う事を目標に、そしてステップアップしていきたいと思っています。とにかく僕は海外を目指しているので、そこだけは皆さんにも覚えておいていただきたいと思います。」

── わかりました。それでは最後にファンの方々や記事をご覧のみなさんにメッセージをお願いします

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いつも応援ありがとうございます

「ファンの皆さんにはいつも応援していただいて本当にありがとうございます。今週末は凄く厳しいレースウィークになってしまって、あまりいいところを見せられなくて申し訳ありません。
これからもF1を目指してさらに努力を続けて、いつかは皆さんに喜んでいただけるようなレースがしたい、そんなドライバーになりたいと思っていますので、ぜひ応援よろしくお願いします!」

名取鉄平_もてぎ_012
これからも応援よろしくお願いします!

酷暑となったもてぎ大会での、トップフォーミュラへのダブルエントリーは本当に過酷だっただろうというのは想像に難くありません。

それでもレース後のインタビューにもかかわらずしっかりとした口調と信念で応えてくれたところには、今回のSF決勝リタイヤという苦渋の決断が体力的な問題ではなかったということの証左だったんだろうなと感じました。

名取選手の今後の活躍に期待しましょう!

(H@ty)

【関連記事】

高速で横飛びするドリフトマシンに未来のF1レーサー名取鉄平もビックリ!【FIA Intercontinental Drifting Cup 2018 TOKYO DRIFT】番外編
https://clicccar.com/2018/11/15/653821/

2018FIA F4 2位の名取鉄平選手、FIA F3参戦決定! 井出有治のカート用オイル「RAGNO」も展示する「Motysブース」【東京オートサロン2019】
https://clicccar.com/2019/01/13/683473/

【関連リンク】

名取鉄平
・2000年9月11日生まれ
・山梨県中巨摩郡昭和町出身
・174cm/58kg
・血液型B型

オフィシャルHP
http://teppei-natori.jp/index.html

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