■市販型の発売日が富士24時間レースの予選日
9月4~6日に富士スピードウェイで開催のピレリスーパー耐久シリーズ2020開幕戦「NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース」。
東京オートサロン2020で発表し先行予約が行われていたトヨタの完全自社製スポーツカー「GRヤリス」の発売日である9月4日が「NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース」の予選となりました。
2月と7月に行われたスーパー耐久公式テストでもセッティング途上ですでに速さを見せていたROOKIE RACING GR YARISですが、やはり本番でも速さを見せてきました。
スーパー耐久の予選順位はAドライバーとBドライバーのベストラップの合計で決められます。今回はAドライバーに井口卓人選手、Bドライバーに佐々木雅弘選手というラインナップでST-2クラスの予選2位に合計で1秒以上のタイム差をつけてのポールポジション獲得!
市販型の発売日に富士24時間レースでポールポジションという「伝説」をまとうことになったGRヤリス。もう栄光は約束された、ということなあのでしょうか。
■GRヤリスはスーパー耐久のエアロも市販する?
スーパー耐久では大きく分けて2つのマシン規定があります。一つはST-X、ST-Z、ST-TCRの様な市販されるレーシングカーを使用するクラス規定とST-1~5クラスの市販車を改造するクラスの規定です。
GRヤリスはST-2クラスという市販車を改造するクラスになりますが、解像範囲もごく限られてきます。エンジン類は手を加えることが出来ません。唯一いじることが出来るのはコンピューターのデータマッピング程度。
そして外観については公道での走行ができる範囲での改造となります。特にリアウィングを除くエアロパーツは、材質はともかく形状は市販前提のものとなります。そういう観点からGRヤリスを見ると、スーパー耐久仕様は市販車と異なるエアロバンパーを装着しています。
GRヤリスのスーパー耐久エアロは市販車に標準装着できるのではないかというくらいの完成度を持っていると言えます。パーツ単体になるか?コンプリートカーが出るか?そんな期待を抱かせるに十分なものだと言えます。
スーパー耐久の規定で行けばこのエアロが付いた車検適合の公道仕様車があればいいので発売されるかどうかは定かではありませんが、型まで起こしているのであればある程度の数は製作すると期待できます。
それもこれも市販型発売日に富士24時間レースでポールポジションという「伝説」を生んでしまったGRヤリスならではの夢と希望と言えるかもしれません。決勝レースでは24時間を走り切って完走、表彰台を目指してもらいたいものです。
(写真・文:松永和浩)
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