●実質の開幕戦となったサンデーシリーズもてぎラウンド
スーパーフォーミュラが開催された8月30日、栃木県はツインリンクもてぎでTCRJサンデーシリーズ決勝が行われました。
昨シーズンからスーパーフォーミュラと併催で開催されているTCRJは、1大会でサタデーシリーズとサンデーシリーズの2つのシリーズに別れ、それぞれ個別のポイント制で争われます。今シーズン開幕戦となったSUGOラウンドでは、霧による視界不良でサンデーシリーズが中止になってしまったため、サンデーシリーズとしては実質このもてぎラウンドが開幕戦となります。
また、今シーズンはスーパーフォーミュラが日曜1day開催となったことから、サンデーシリーズの予選が決勝開催前日の土曜日に行われ、#25 VolkswagenRT with TEAMWAKAYAMA 松本武士選手がポールポジションを獲得しています。
サタデーシリーズ決勝は、#21 Audi Team Hitotsuyama 篠原拓朗選手が後続に7秒以上の大差をつけてのポール・トゥ・ウィンだったため、サンデーシリーズでは松本選手が僅差で2番手スタートとなった篠原選手をどこまで抑えられるのか? また、3番手からスタートの#34 Drago CORSE 下野璃央選手(ブロンズクラス)が前2台のバトルに乗じてどこまで食らいついていけるのか?決勝前から非常に楽しめるレースになりました。
●テール・トゥ・ノーズ、サイド・バイ・サイドの激しいバトルが各所で勃発
頭上から真夏の太陽の日差しが降り注ぐ中、サンデーシリーズ決勝がスタートするとフロントローの2台は順位変動こそないものの、1コーナーからテール・トゥ・ノーズの激しいバトルを展開。ストップ・アンド・ゴーでブレーキに負担のかかるもてぎでコース幅いっぱい、というよりコースをはみ出しながら、松本選手が篠原選手を巧みにブロック、ポジションを死守します。
その2台のスキを伺う下野選手ですが、スタートで6番手からジャンプアップしてきた#62 全薬工業 with TEAM G/MOTION’ 塩谷烈州選手と7番手スタートの#19 バースレーシングプロジェクト【BRP】 HIROBON選手が急接近、3台での3位争いに発展します。
先頭の2台は激しいバトルを展開しながらも徐々に後続を引き離し、時にミラー同士をぶつけ合いながらのサイド・バイ・サイドでコーナーに突っ込んで行き、立ち上がりでは砂煙をあげながらもアクセル全開で立ち上がっていきます。そんな11周にも及んだ激しいバトルは、スタートから1度もポジションを譲らず守り抜いた松本選手が見事制しました!
3位には中盤以降こちらも他のブロンズドライバーを自身の走りで引き離した下野選手が入り、サタデーシリーズに続いてブロンズクラス連勝となりました。
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、今シーズン参戦を見送ったチームやドライバーもいる中、トラック各所で展開される激しいバトルは、現地に足を運んでいる観客はもちろんのこと、他のカテゴリのエントラントや取材を通して見ているこちらまで手に汗握りながら見入ってしまうほど見応え十分。岡山国際サーキットで開催される次戦も非常に楽しみです!
(H@ty)
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