ポルシェ・パナメーラがマイナーチェンジ。「パナメーラ 4S E-ハイブリッド」を新たに追加【新車】

■最上級モデルの「パナメーラ ターボS」のエンジンスペックを80PS/50Nm向上

ポルシェ・パナメーラ
2020年8月27日に発表されたポルシェ・パナメーラ

ポルシェのプレミアムスポーツモデルであるパナメーラがマイナーチェンジを受け、新しいハイブリッドモデルが加わりました。

まず、最上級モデルの「パナメーラ ターボS」は、4.0L V8ツインターボエンジンを積み、最高出力463kW(630 PS)・最大トルク820Nmを誇ります。先代の内燃エンジンのみを搭載したフラッグシップモデル「パナメーラターボ」よりも出力が59kW(80PS)向上し、トルクも50Nm増大しています。

「スポーツプラスモード」にすると、0–100km/h加速はわずか3.1秒でクリアするそう。最高速度は315 km/hに達します。

■パナメーラ 4S E-ハイブリッドは最長54kmのEV走行が可能

足まわりも強化されていて、「3チャンバーエアサスペンション」「ポルシェアクティブサスペンションマネージメントシステム(PASM)」「ポルシェトルクベクトリングプラス(PTV Plus)」を含む、ロール抑制システムの「ポルシェダイナミックシャシーコントロールスポーツ(PDCCスポーツ)」が専用にカスタマイズされ、最適化されています。

ポルシェ・パナメーラ
「パナメーラ Turbo S Sport Turismo」の走り

また、プラグインハイブリッドのラインナップに新たに加わった「パナメーラ 4S E-ハイブリッド」は、システム出力は412kW(560PS)に到達。しかも、従来のハイブリッドモデルと比べると、電気のみの航続距離が最大で30%拡大し、最大で54kmまで走行可能。

シャシーコンポーネントと制御システムの向上、新世代のステアリングコントロールとタイヤにより、快適性とスポーツ性の両方が引き上げられているそうです。

ポルシェ・パナメーラ
Panamera Turbo Sのリヤビュー

同ハイブリッドには、最高出力324kW(440PS)の2.9L V6ツインターボエンジンと8速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)であるPDKを搭載。PDKに組み込まれた100 kW(136 PS)のモーターも合わせてシステム最高出力は412kW(560 PS)、システム最大トルクは750Nmに達します。なお、0-100 km/h発進加速は3.7秒となり、最高速度は298km/hとアナウンスされています。

一方、「パナメーラGTS」のV8ツインターボエンジンは、先代よりも15kW(20PS)向上し、最高出力は353kW(480PS)、最大トルクは620 Nmを発生します。

エンジン出力は、エンジン最高回転数付近まで連続的に上昇。NAエンジンのスポーツカーと同じような特性を示すそう。また、左右非対称のリヤサイレンサーが装備された新しい標準装備のスポーツエグゾーストシステムにより、伝統的なV8サウンドの特性がより強調されているそうです。

新型パナメーラとパナメーラ4には、世界中で高評価を得ているという2.9L V6ツインターボエンジンが搭載され、最高出力は243kW(330PS)、最大トルクは450Nmで、従来型と同じです。

ポルシェ・パナメーラ
「Panamera 4S E-Hybrid」のインテリア

エクステリアでは、従来はオプションだったスポーツデザイン フロントエンドが工場装着になり、印象的なエアインテークグリル、大型のサイドの冷却用開口部、シングルバーのフロントライトモジュールが備わります。また、「パナメーラ ターボS」のフロントエンドが一新され、大型サイドエアインテークとボディカラー同色の新開発のエレメントが目を惹きます。

また、デュアルターボ フロントライトのライトモジュールが従来よりも大幅に離して配置されています。リヤのライトストリップも変更され、輪郭が調整されたラゲッジリッド上をシームレスに走り、左右の新開発のLEDテールライトクラスターを流れるように連続して結びつけられています。「GTS」モデルには、濃色エクスクルーシブデザイン テールライトクラスターを標準装備。アルミホイールのラインナップは、3種類の新しい20インチ、21インチホイールが追加され、合計10種類のデザインが設定されています。

ポルシェ・パナメーラ
Panamera Turbo Sのインパネ

インテリアに大きな変更はなく、「ポルシェコミュニケーションマネージメントシステム(PCM)」に新しいデジタル機能やサービスが追加されています。改良されたオンラインボイスコントロールである「ボイス パイロット」「Apple CarPlay」などの多くのコネクティビティに対応。

また、パナメーラには、「ナイトビジョンアシスト」や「PDLSプラス」を含むLEDマトリックスヘッドライト、ヘッドアップディスプレイなどがオプション設定されます。なお日本仕様には、他市場ではオプションになるレーンキーピングアシスト、アダプティブクルーズコントロール、レーンチェンジアシスト、サラウンドビューを含むパークアシストが標準装備されます。

価格は「パナメーラ」が1249万円、「パナメーラ4」が1299万円、「パナメーラ4エグゼクティブ」が1419万円、「パナメーラ4スポーツツーリスモ」が1346万円、追加モデルの「パナメーラ4S E-ハイブリッド」が1877万円、「パナメーラGTS」が1949万円、「パナメーラGTSスポーツツーリスモ」が1988万円、最上級モデルの「パナメーラ ターボS」が2882万円です。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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