■ 生まれ変わったポルシェのエグゼクティブカー
ポルシェの4ドアサルーン「パナメーラ」のビッグマイナーチェンジモデルがドイツ本国で発表されました。
スポーティラグジュアリーサルーンとして多くのファンから支持されているパナメーラですが、内外装をリフレッシュすると同時にパフォーマンスを高めています。
V8ツインターボを積むGTSグレードの最高出力は従来より15kW増えた353kWで最大トルクは620Nm。
特に注目は、スポーティグレードの「ターボS」。V8ツインターボの性能を最高出力463kW(630PS)、最大トルク820Nmへと高めていますが、これは従来モデルに対してパワーで59Kw増し、トルクで50Nm増しというものです。
これにより、0-100km/h加速性能はなんと3.1秒へと短縮されました。メーカー公表値の最高速は315km/hです。
直線番長なだけではありません。エアサスペンションのセッティングを見直したほか「ポルシェ・トルクベクタリング・プラス」といった電子制御も磨くことでサーキットでのレベルアップも果たしています。
かの有名な全長20.832kmのニュルブルクリンク北コースにおけるアタックでは7分29秒81を記録。これはエグゼクティブカー・クラスの新レコードとなったということです。
同じくV8ツインターボを積むGTSグレードもパワーアップしています。最高出力は15kW増しの353kW(480PS)となりました。最大トルクは620Nmです。こちらはターボでありながら、古典的なNA(自然吸気)エンジンのフィーリングを感じられるようにセットアップしているのが特徴。
電動化時代を先んじてキャッチアップしていたプラグインハイブリッド「4S E-Hybrid」もパフォーマンスアップしています。2.9L V6エンジンの最高出力は324kW(440PS)、8速PDKに内蔵されたモーターの最高出力は100kW(136PS)で、システム最高出力は412kW(560PS)。さらにシステム最大トルクは750NmとターボSに迫るものです。
実際、0-100km/h加速も3.7秒という俊足ハイブリッドカーなのです。今回のマイナーチェンジでは、バッテリー総電力量を14.1kWhから17.9kWhへと増やしているのがポイントで、エンジンを使わずに走れるEV航続距離を30%ほど伸ばしています。
なお、ベーシックなパナメーラ、パナメーラ4のV6ツインターボのエンジンスペックは最高出力243kW(330PS)、最大トルク450Nmとなっています。
ドイツ本国での価格は、ベーシックなパナメーラが9万1345ユーロからで、4WDのパナメーラ4は9万5289ユーロから。
4S E-Hybridは12万6841ユーロから、GTSは13万6933ユーロから、そしてターボSは17万9737ユーロからと発表されてました。
そして注目の日本でのメーカー希望小売価格は、パナメーラが1249万円、パナメーラ4が1299万円、パナメーラ4エグゼクティブが₁419万円、パナメーラ4スポーツツーリスモが₁346万円、パナメーラ4S E-Hybridが₁877万円、パナメーラGTSが₁949万円、パナメーラGTSスポーツツーリスモが1788万円、そしてパナメーラターボSが2882万円です。
変更点を手短にまとめた動画も公開されています。パナメーラファンには必見です。
(山本晋也)