ルーキー・小高一斗選手が第2戦富士GT300のポールポジション奪取!【SUPER GT 2020】

■手堅くベテランを起用してきた各チームのQ1

8月8~9日に富士スピードウェイで開催のSUPER GT 第2戦「たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE」。8月8日には予選が開催されました。猛暑が予想されていた8日午後でしたが、天候は曇りのまま、気温も28度とこの時期にしては比較的過ごしやすい気候となりました。

SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ R&D SPORT

予選Q1は2グループに分けて行われ、AグループのトップはSUBARU BRZ R&D SPORT。井口卓人選手は4周目で1分37秒011というタイムを出してきます。

ARTA NSX GT3
ARTA NSX GT3

昨年の覇者ARTA NSX GT3はベテラン高木真一選手が手堅くQ2進出。

埼玉トヨペットGB GR Supra GT
埼玉トヨペットGB GR Supra GT

開幕戦優勝の埼玉トヨペットGB GR Supra GTは60kgというウェイトハンデを背負いながらも7番手でQ2進出を果たしています。

シンティアム・アップル・ロータス
シンティアム・アップル・ロータス

B組のトップはシンティアム・アップル・ロータス。ドライブする柳田真孝選手はQ1最速、ただ一人の36秒台である1分36秒775を叩き出してきます。

ADVICS muta MC86
ADVICS muta MC86

ここで注目なのが、今年から新規参戦となったADVICS muta Racing INGINGのADVICS muta MC86。坂口良平選手が3番手タイムでQ2進出を果たします。

総じてQ1は、ベテラン勢が乗り込み確実にQ2進出を果たそうとする作戦が多いようです。

■Q2でルーキー大爆発! 初レギュラーの小高選手がポール奪取

ベテランがQ2進出を果たしルーキーにステアリングを託すという展開が多くのチームで見られたQ2.そこで今年のルーキーの強さをまざまざと見せつけられることとなります。

ADVICS muta MC86
ADVICS muta MC86

まずQ2中盤、コースインから4周目で1分36秒270を叩き出したのが小高 一斗選手。

ARTA NSX GT3
ARTA NSX GT3

その翌周に1分36秒378で食らいつくもそれ以上のタイムが出し切れなかった大湯 都史樹選手が予選2位となり、今年のルーキーが激しいポールポジション争いをしたことになります。

シンティアム・アップル・ロータス
シンティアム・アップル・ロータス

そこから最後の最後でベテランの意地を見せたのがシンティアム・アップル・ロータスの加藤 寛規選手。本当の最後の最後で3番手タイムを出した時にはチェッカーフラッグが振られている最中です。

ADVICS muta MC86
ADVICS muta MC86

予選8番手のリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rまでが1分36秒台という熾烈な争いの中、ADVICS muta MC86の小高選手の一撃はかなり強烈だったのではないでしょうか。

ADVICS muta Racing INGING
ADVICS muta Racing INGING 左から坂口良平選手、山本智博監督、小高一斗選手

ルーキー大活躍の予選で全くもって予想が難しくなった9日の決勝レース。このままADVICS muta MC86が逃げ切るのか? 昨年の覇者ARTA NSX GT3が迫るのか?それとも今年になって速さを見せているシンティアム・アップル・ロータスがベテランの力を見せてくるのか?

本当に目が離せない決勝レースは無観客で9日13時スタートです。

(写真:松永和浩、吉見幸夫 文:松永和浩)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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