■好天に恵まれたSUPER GT開幕戦の決勝レース
2020 AUTOBACS SUPER GT第1戦『たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE』の決勝レースが、7月19日午後、静岡県の富士スピードウェイで行われました。
普段は大きな賑わいを見せるスターティンググリッドも、コロナ禍の無観客レースとなってはグリッドボードを持つレースクイーンの姿も無く閑散としています。
ファンの姿の無いグランドスタンドなど、いつもとは異なる雰囲気の中、午後3時から始まった決勝レース。予選途中までの濡れた路面は一切なくなり、好天に恵まれたレースとなりました。
レースは1周目からGT500クラス車両がつば競り合いの中、トヨペット100Rコーナーでクラッシュが発生。このためセーフティカー導入となります。
GT300クラスはオープニングラップのTGRコーナー立ち上がりで、2番手スタートの11号車 GAINER TANAX GT-Rがポールポジションスタートの65号車 LEON PYRAMID AMGをパスしてトップに浮上します。これに2号車 シンティアム・アップル・ロータス、52号車 埼玉トヨペット GB GR Supra GTが続きますが、この後にセーフティーカー導入でしばらくは順位が動かないことになります。
■またもやセーフティーカー。意外な動乱に勝利したのは?
セーフティーカーは6周目に解除されレースは続行されていきます。この時の順位はGAINER TANAX GT-R、LEON PYRAMID AMG、埼玉トヨペット GB GR Supra GTとなっていき、埼玉トヨペット GB GR Supra GTに乗るルーキーの川合孝太が光るところを見せていきます。
この頃、中団のグループではJLOCの2台が揃ってタイヤトラブルに見舞われるなど大きな動きも見られましたが、トップ集団の序列は変わらずにその後のルーティーンピットインを迎えていきます。
ピットで勝負に出たのはLEON PYRAMID AMGで、左タイヤ2本のみ交換として時間短縮を図る予定であったようですが、なんと交換中にトラブルが発生。思いのほか時間がかかってしまうということに。
ピット作業を全車が終えるとトップにいたのは埼玉トヨペット GB GR Supra GT。また22周目にピットを終えていたGAINER TANAX GT-Rが2番手、そして素早いピットインを終えていた5号車 マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号が3位となり、その背後にJ.Pオリベイラの乗る56号車 リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rが迫ります。
この序列のままレースが進んでいくのかと思いきや、37周目に360号車 RUNUP RIVAUX GT-Rが13コーナーでスピン。そのままコース中央で停車してしまうこととなりセーフティーカーが導入されます。
再スタートが切られるとマッハ車検 GTNET MC86 マッハ号とリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rの3位争いが激化!さらにLEON PYRAMID AMGや10号車 TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-Rと55号車 ARTA NSX GT3が加わり5台でバトルという熾烈な3位争いとなります。
埼玉トヨペット GB GR Supra Gは62周を走りきってトップでゴール。埼玉トヨペットGreen Braveにとって、吉田選手とデビュー戦の川合選手にとって、またGT300 JAF-GT規定のGR Supraにとって嬉しいトリプルを超えたカルテットな初優勝を飾りました。
さらにはGT500クラスのGR Supraとのアベック・デビューウインも記録し、SUPER GT開幕戦はさながらスープラ祭りとなったのです。
次戦のSUPER GTも富士スピードウェイで8月8〜9日に開催されます。第2戦も無観客開催となりますが、J SPORTはじめ中継も行われるうえにパブリックビューイングも様々に予定されています。
様々な視聴方法を駆使して第2戦もしっかりと観戦したいものです。
(写真:吉見幸夫 文:松永和浩)