■フルハイビジョンの約1.8倍の高解像度に加えて、前後にF1.6の明るいレンズを採用
2020年6月1日に改正道路交通法が施行されたことを受け、「あおり運転」が明文化・厳罰化されたことで、ドライブレコーダーのニーズが高まっています。中でも前後2カメラ式の人気が高く、前方用に加えて後方用カメラを買い足すという動きもあるそうです。
そんな中、JVCケンウッドは、ドライブレコーダーでトップクラスのシェアを誇る「ケンウッド」ブランドから、前後撮影対応2カメラドライブレコーダー「DRV-MR8500」を2020年9月中旬より発売すると発表しました。価格はオープンプライスです。
●あおり運転を自動で検知
前後撮影対応2カメラドライブレコーダー「DRV-MR8500」は、同社初となる「AIセンシング」機能が搭載され、後方車両の急接近に加えて後方車両の蛇行運転などのあおり運転を自動で検知。画面表示と警告音によりドライバーに知らせると共に自動で録画保存するという、最新モデルにふさわしい機能が用意されています。
また、フロント、リヤの両カメラに、ドライブレコーダーではトップクラスのF1.6という明るいレンズが採用され、500万画素の「STARVISTM」CMOSセンサーの搭載により、暗い環境でもノイズの少ない高感度録画と、フルハイビジョンの約1.8倍の解像度となるWQHDでの高画質録画を実現。同社のドライブレコーダーのフラッグシップモデルになります。
目玉となる「AIセンシング」による自動検知を含む運転支援機能は、運転をサポートするもので事故を未然に防ぐものではありません。また、すべての危険を警報するものではなく、逆光、雨天、車の色が識別困難な時など、条件によっては正しく動作しない場合がありますので、過信は禁物です。
新開発された「AIセンシング」機能は、後方車両をリヤカメラが捕捉し、後方車両が同機能の検知エリアに侵入すると、自動で検知し追尾を開始。さらに、後方の車両が検知エリア内で蛇行運転を繰り返したり、急接近したりすると、警告音と画面表示で知らせると共に、録画映像を書き換えがされないイベントフォルダに自動的に移動、保存されます。
そのほか、逆光やトンネルの出入り口、夜間走行時の照明など、明暗差が激しい場所で起こりやすい「白とび」や「黒つぶれ」を抑える「HDR(ハイダイナミックレンジ)機能」ももちろん搭載されています。また、フルハイビジョンの約1.8倍の高解像度となる「WQHD(Wide Quad HD)」3.7メガ記録モードが新搭載されたことで、映像描画をきめ細かく再現し、ナンバープレートなど細かい文字情報まで、より鮮明に録画。
リヤカメラには「スモーク シースルー機能」が用意され、リヤガラスがスモークガラスの車両にも対応します。リヤウインドウに合わせて設定を3段階で調整可能で、後方の映像も明るく鮮明な映像で録画ができます。
記録媒体は、microSDカード対応のダブルスロットが搭載されていて、スロット1からスロット2へのリレー録画に対応。SDカードの録画領域をあらかじめ確保して断片化を未然に防止し、SDカードのエラーを防ぐ同社独自の記録システムが採用されています。
さらに、ドライブレコーダーで録画する際に定期的に必要だったSDカードのフォーマット(初期化)作業を不要(録画設定の変更やSDカードの状態によってはフォーマットが必要)とすることで、録画の信頼性を高めます。
そのほか、車載電源ケーブル「CA-DR100(別売)」を使うことで、24時間365日の長時間「駐車録画」に対応するほか、常時録画、手動録画、イベント録画、駐車録画の4つの録画モードを用意。先述したドライバー支援機能は、前方衝突警告、車線逸脱警告、発進遅れ警告、後方車異常接近警告(AI)、後方車蛇行運転警告(AI)が搭載されています。
(塚田勝弘)