日産・マーチがマイナーチェンジ。AEBやLDWを標準装備しサポカー補助金の対象に【新車】

■サポカー補助金10万円の対象になって買い得感が増した

日産・マーチが商品改良を発表しました。初代マーチから確実に積み上げてきたマーチのDNAを受け継いだ親しみやすい内外装はそのままに、先進安全装備を一気に充実させ、サポカーSワイドに該当する機能を実現したことが改良のポイントです。

マーチAEB
車両だけでなく歩行者の検知してAEB(衝突被害軽減ブレーキ)を作動させる

具体的には、前方の状況を監視し車両や歩行者との衝突回避・衝突被害軽減を支援する「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」、アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違いによる前方・後方への急発進を抑制する「踏み間違い衝突防止アシスト」を全車標準装備としています。

さらに対向車を検知すると自動でロービームに切り替える「ハイビームアシスト」や、高速道路などでのふらつきを検知して作動する「LDW(車線逸脱警報)」などの先進安全技術も標準装備となっています。

こうして先進安全装備を充実させたことによって「セーフティ・サポートカーS<ワイド>(サポカーS<ワイド>)」に該当するようになりました。つまり、満65歳以上のドライバーが購入する際のサポカー補助金の対象になったというわけです。

マーチオレンジ
新色の「プレミアムホライズンオレンジ」など全11色を設定する

サポカー補助金は、登録車が10万円、軽自動車は7万円(新車購入時)となっています。マーチのエントリーグレードの価格は128万9200円と、同社の軽自動車であるデイズの廉価グレードの129万6900円よりも安くなっていますが、サポカー補助金を考慮するとさらにお買い得なモデルになるというわけです。もっとも、これまではサポカー補助金の対象ではなかったので、ようやく対象になったといえますが……。

いずれにしても、軽自動車ばかりが目立つ国内市場において「どうしても軽自動車はいや」だとか、「5人乗りでないと困る」といったユーザーの選択肢が増えたといえるでしょう。

そんなマーチのメーカー希望小売価格は、128万9200円~170万2800円となっています。パワートレインは1.2LエンジンとCVTを組み合わせた前輪駆動のみの設定です。

マーチフロント

マーチとしては4代目となる現行型のデビューは2010年。まだまだ進化する

マーチエクステリア
フロントのエンブレムは、まだ新しいNISSANエンブレムにはなっていないようだ
マーチインテリア
内装では大きな変更点はなく、後席ヘッドレストも中央はない
マーチAEB
衝突被害軽減ブレーキ「インテリジェントエマージェンシーブレーキ」のほか、踏み間違い防止アシストやハイビームアシスト、車線逸脱警報機能を標準装備

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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