ソファやクーラーも完備! 500万円超えまである「高級」装備の軽自動車キャンパーが人気急上昇

■ルーフテントにキッチンなど充実装備が続々!

軽自動車ベースのキャンピングカー、いわゆる「軽キャンパー」が人気ですが、このジャンルで大きな注目を集めているのが高級化路線です。ソファにキッチン、クーラーやテレビ、ルーフテントなど、本格的なキャンピングカーに引けを取らない充実した装備で、価格も500万円を超えるモデルなどが人気急上昇中なのです。

そんな気になるモデルたちを、この7月18(土)・19(日)日に開催された「第44回さいたまキャンピングカー商談会(於:埼玉県・しらこばと水上公園)」でチェックしてきました。

●車体にキャビンを架装したキャブコン

軽キャンパーというと、お手頃な価格で買える分、1〜2人分の就寝スペースがあるだけという簡素なイメージがあります。ところが、オートショップ アズマが製作した「ラクーンⅡタイプD」は、まさに本格的なキャンピングカーといえる装備が注目です。

高級装備の軽自動車キャンパーが人気
ダイハツ・ハイゼット トラックがべーすの「ラクーンⅡタイプD」

ベース車はダイハツのハイゼット トラック、いわゆる軽トラックです。荷台部分にまるごと居住スペースであるキャビンを架装したキャブコンと呼ばれるタイプですが、中にはいってみるとその意外な広さに驚き!

しかも、天井がとても高く、ベンチタイプのソファや木製の家具、キッチンにエアコンなど、かなり充実の装備を備えています。

高級装備の軽自動車キャンパーが人気
ベンチタイプのソファを装備

また、10Lの給水タンクや排水タンクもあり、ポータブルトイレなども完備。軽トラックがベースとはとても思えない本格ぶりです。

このデモカーの装備で車体価格は349万5000円だそうですが、オーダーの内容などによっては500万円近くする場合もあるそうです。ハイエースなど、ワンボックスカーがベースのキャンピングカーに迫るお値段ですね。

高級装備の軽自動車キャンパーが人気
室内を明るくする大きな窓はアクリル製で、冬場は冷風の侵入も防いでくれる

たまたま会場で、このラクーンに乗っている年配のオーナーさんにお会いできたので選んだ理由を聞いてみました。

「お遍路巡りをするために買いました。山間の林道などを走ることも多く、ワンボックスカーなど大型のクルマがベースだと細くて通れない道も多いので、軽自動車のキャンピングカーがちょうどいいんです。基本は1人で旅するため、広さも十分です。」

四国の八十八箇所にあるお寺を巡るお遍路は高齢者に人気ですが、そんな目的であれば納得です。たしかに狭い道を走るには軽自動車は最強ですからね。

高級装備の軽自動車キャンパーが人気
広い天井に家具も装備

ほかにも、オートショップ アズマでは「K-ai」というポップアップルーフの軽キャンパーも展示。やはりベースは軽トラックで、マツダのスクラム トラックをカスタマイズしています。

高級装備の軽自動車キャンパーが人気
ポップアップルーフを装備した「K-ai」

こちらもキャビンの広さはなかなかで、対面式のソファやテーブル、キッチンにテレビなどを装備。ルーフをせり上げたり車内に収納できるポップアップルーフ採用のため、天井が低めの駐車場などでも駐車が可能で、特に東京23区内に住むユーザーが多いのだそうです。

高級装備の軽自動車キャンパーが人気
洋風のオシャレなリビング

●ボディそのままの高級仕様

今回はほかにも、ボディはそのままでカスタマイズせずに、内装に豪華装備を施した仕様も人気です。

たとえば、リンエイプロダクトが製作した「マイクロバカンチェス」。1人旅を前提にした豪華なバンコン・タイプです。

高級装備の軽自動車キャンパーが人気
リンエイプロダクトの「マイクロバカンチェス」

展示されていたのは、マツダ スクラムのワンボックスタイプがベースのモデルで、荷室にはソファや冷蔵庫、大画面テレビやクーラーまで完備するという充実ぶり。もちろんソファはフラットなベッドにもなるため、車中泊も快適です。

また、助手席の背もたれを前に倒せば、テーブルをセットすることも可能で、まさにソロキャンプなどにもってこいの作り込みですね。

高級装備の軽自動車キャンパーが人気
テーブルをセットすることも可能だ

いかがでしょう。本格的キャンピングカーに迫る「豪華さ」を追求したこれら軽キャンパーは、人数こそ限られますが、1人〜2人の旅に特化すればなかなでしょう。ソロキャンプ好きには注目ですよ。

(文/写真:平塚直樹)

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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